「あった!」のはずが違った。年金暮らしの親の確定申告は書類探しから始まる

年金暮らしの親の確定申告を娘がサポートしているイラスト(書類探し編)

「うちの実家は年金暮らしだから確定申告は関係ない」

ずっと、そう思っていました。
ところが今年は、父のひと言でその前提がひっくり返ります。
外貨預金を整理したい。でも20万円ずつしか下ろせない、と言うのです。
そこから、わが家の確定申告騒動が始まりました。

YOKO

年金収入しかなくても、確定申告をやらなきゃいけない時もあるみたいなんですよね。

目次

年金生活でも、今年は確定申告が必要になるかもしれません

「年金だけなら確定申告は不要」
そう思いがちなんですが、今年だけは話が変わることがあります。

たとえば──

  • 外貨預金を円に戻して為替差益が出た
  • 保険を解約して利益が出た
  • その他、年金以外の所得が発生した

こうしたイレギュラーな収入があった年は、年金以外の所得を合算して一定額を超えると、確定申告が必要になることがあります。

※判定は年金額や所得の種類で変わるので、ここでは「年金以外の所得が出たら要注意」くらいで受け取ってください。

一方で、確定申告は「義務」だけではありません。

  • 医療費が多くかかった
  • ふるさと納税のワンストップ特例を使っていない
  • 寄付金控除を受けたい

こういった場合は、申告することで払いすぎた税金が戻る(還付される)可能性もあります。
つまり、確定申告は、やらないといけない年とやったほうが得な年の両方がある、ということ。

「うちは関係ない」と思い込まずに、今年は何かイレギュラーがなかったかを一度チェックしてみることが大切です。

※細かな判定条件や計算方法は状況によって異なりますので、詳しくは国税庁の公式サイトをご確認ください。

うちはなぜ申告が必要になったのか

では、わが家はどこに引っかかったのか。

きっかけは、以前の記事にも書いた、あの「外貨預金20万円問題」です。

帰省したとき、父がぽつりと相談してきました。
「外貨預金ば整理したかばってん、20万円ずつしか下ろせんとよ」
私は最初、その意味が分かりませんでした。

え、どうして20万円ずつ?

話を聞くと、「20万円を超えると確定申告が必要らしい」という、どこかで聞いた知識が父の中にあったようです。
なるほど、そう来たか。
でも私は、こう言いました。

「整理したいなら、いっそのこと全部下ろしたら?もし確定申告が必要なら、私が手伝うよ」
この一言で、今年の確定申告騒動が始まりました。

そして──どうせ確定申告をするなら、医療費控除もやっておこう。そんな娘の欲が顔を出したのです。
外貨預金の整理だけで終わるはずだった話は、医療費の領収書探しへ、そして源泉徴収票騒動へと発展していきました。

必要書類を揃えて、確定申告をするか判定しよう。

実際に確定申告をするかどうかは、数字を見て決めます。
まずは書類を確認するところからです。

1.「公的年金等の源泉徴収票」

親の年金額と社会保険料額や控除額、親が納めた税金の額がわかる書類です。
確定申告には絶対に必要になるので、まずこの書類を押さえなくては!

毎年1月ごろ郵送されてくるそうなんですが、我が家ではこの種類を探すので大騒ぎです。

「あったぞ、みつかった!」

電話越しに弾む父の声。
「お父さん、よくやった!右上に『令和7年分 公的年金等の源泉徴収票』って書いてある?」
「字の細かな〜ルーペで見てみるけんね。……いや、『住民税の税額のお知らせ』って書いとるごたる。」

……お父さん、惜しい!!(泣)

そう、親のサポートにおいて最大の難所は「制度の理解」ではなく、「正しい紙を手に取ってもらうこと」にあります。

私が「最新の源泉徴収票を探して」と頼んでから数日。そろそろ見つかったかなと思って電話をかけると、どうやら、去年父の机には去年のビンテージ(令和6年分)や、似て非なる住民税の通知が積み上がってきたようです。

結局、最新のハガキは見つからず、父は「税務署に直接もらいに行く!」と鼻息を荒くして出かけていきました。

結局、一番必要なのは最新のスマホでも知識でもなく、親の『あったあった(違…)』を笑って受け流す忍耐力でした。

【注意】再発行は「税務署」ではなく「年金事務所」へ!

「お父さん、その書類がないなら税務署に行ってきて!」

そう自信満々に父を送り出した私ですが、電話を切った直後に血の気が引きました。 ……あ、源泉徴収票(年金)の再発行は、税務署じゃなくて年金事務所だった。

実務のプロを気取っていた私、痛恨のミス。 慌てて父に電話をかけ直し、
「ごめん、税務署じゃなくて年金事務所だった!」
すると父は、
「そんなこた分かっとる。年金は年金事務所たい」
……あれ?私より冷静だ。

私もつい「税務署!」と父に指示してしまいましたが、公的年金の源泉徴収票を再発行するのは「年金事務所」です。 窓口に行くなら、基礎年金番号がわかるもの(年金手帳など)と身分証を忘れずに。 電話(ねんきんダイヤル)で郵送を頼むこともできますが、わが家は「運動不足解消」を兼ねて父が自ら出向くことになりました(笑)。

2.外貨預金の為替差益計算書

通帳を見て、預け入れしたときの為替レートと、引き出したときの為替レートが記入されていれば、それを元に計算すれば良いのですが、うちの父の通帳には為替レートが記載されていなかったので、銀行で計算書を出してもらうことにしました。
ネットで調べたら「銀行は計算書を出してくれないことが多い」と書いてあってプチ絶望…。
結局、帰省時に父と一緒に窓口に行くことにしました。どうなることやら…。
またご報告します。

3.保険金解約返礼金の計算書

うちは該当がなかったので詳細は調べていないのですが、保険の解約があった場合は「支払明細書」や「解約返戻金証明書」が必要になるらしいです。(保険の解約は利益が大きそうな時だけ注意!)
該当する方は、保険会社からの書類を探してみてくださいね。

4.医療費の明細(ここが最大の難関…)

母に「医療費の領収書、取ってある?」と聞いたら、
「そんなの取ってないよ」とキッパリ。
マイナポータルで確認しようと思ったけど、母のマイナンバーカードの暗証番号がわからない…
また一つ壁にぶつかりました。
家計簿をつけているご家庭は強いなあ、としみじみ。

まとめ

わが家の確定申告騒動は、まだまだ進行中です。

外貨預金の整理から始まり、「どうせやるなら医療費控除も」と欲を出し、そして源泉徴収票をめぐる父との攻防へ──。

税金の制度はたしかに少しややこしいです。でも今回わかったのは、難しいのは計算そのものではない、ということ。

正しい紙を探してもらうこと。
「あったあった」をそのまま信じすぎないこと(笑)。
そして、思い込みで判断しないこと。

「うちは年金だけだから関係ない」そう言い切ってしまう前に、今年なにかイレギュラーがなかったかを一度確認するの、大事ですね。

あなたのご実家では、今年「イレギュラーな収入」はありませんでしたか?
あるいは、親と一緒に書類を探していて、笑えたこと・困ったこと、ありませんか?
よかったらコメントで教えてください。同じ仲間がいると思うと、私も励みになります。

※確定申告の詳細は国税庁の公式サイトをご確認ください。

── 親の確定申告サポート、シリーズで読む ──

第1話:誤解の発見(2025年12月)
→ 父が抱えていた「20万円ルール」の誤解、その真相を調べました

第2話:帰省前の準備(2026年1月)
→ いざサポートすると決めて、子側でできる準備を全部まとめました

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