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「冤罪 田中角栄とロッキード事件の真相」 石井一


読み終えた。
とても読みやすく、面白い本だった。
先日NHKスペシャルでロッキード事件のことをやっていたので、興味をもって図書館で借りてきた。

子どもの頃総理大臣だった田中角栄。
お金にまみれた悪い人だと思っていた。
ロッキード事件も、そのころから山ほどあった贈収賄事件の規模の大きなものくらいの認識だった。

大人になって考えてみると、そんな単純なことでないのは容易にわかる。
いろんな人々の思惑が絡み合っている、戦後最大とも言われる疑獄事件。
今までさして大きな関心はなかったけれど、日中国交正常化の意味なども踏まえ、ちゃんと勉強しないといけないと思う現代史です。

さて、NHKのは検察側から描かれたドラマだったけれど、この本は田中角栄の側近だった人物が書いたもの。
かなり田中寄りに書かれているとは思いますが、とても面白かった。
検察寄りとか、三木寄りで書かれているものがあれば、それも読んでみたいと思いますね。

この石井一氏が田中角栄と一緒にゴルフをしていてホールインワンを出したときに、その辺にいる人に一万円札を配って回ったという話、すごいですね。もう感覚がわかりません。
それと、この石井氏、アメリカ留学の頃の人脈をたどって、ウォーターゲート事件の検事だった人に田中角栄の弁護を頼むなど、かなりいい線いってる仕事をしてるんですね。

田中角栄のやっていた北方領土返還の動きなども少し書かれているのですが、そのあたりのこともっとよく知りたいと思いました。1970年代ならともかく、いまさら北方領土返還に現実味があるものか…。気になります。

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石井一
産経新聞出版

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