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「砂の器」 松本清張

昔の蒲田の様子が見たくなり、1974年の映画版を見ました。
とても面白かったので、ずいぶん昔に古本屋で買っておいた小説を読み始めました。
文庫本片手に電車に乗ったら、駅の広告で松本清張展をやっていることを知りました。

映画に出てくる蒲田の風景を楽しみましたが、
おお!
と思ったのは、この部分。

蒲田駅西側の呑川沿いを二人の刑事が歩いている場面。
刑事の後ろが線路で、その向こうの大きな建物が「工学院大学」

電柱の広告に質のオギノというのが見えますが。


なんと今も同じ場所に同じ質屋の広告が!!

近所なので「オギノ」というのは良く見かけていました。
45年前も同じ広告だったとは!
質屋さんスゴイですね。

6 thoughts on “「砂の器」 松本清張

  1. 質オギノ
    映画「砂の器」を久しぶりにDVDで観ました。そこに「質オギノ」という電柱広告を確認しました。そこを歩いている刑事は、丹波哲郎と森田健作ですね。40数年も前の広告がそのまま残っているとは、なにか不思議な気がします。こういうことってあるのですね。びっくりしました。

    この映画は当時原作を超えたと言われました。それは後半に出てくる放浪シーンの美しさにあるのでしょうが、そのこともさることながら、わたしには丹波哲郎が国鉄で旅をする旅情あふれるしシーンに心惹かれました。

    車輌などにも憶えがあるし、地方都市の駅前風景などもいまより活気があるようです。また農村の過疎もそれほど進行していないし、青田の風景が美しいですね。

    昭和40年代は古き良き時代でした。

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  2. YOKO

    礁さんへ
    わざわざ「質オギノ」を確認して下さったのですか!お手間とらせましたね。
    さすがに、広告のデザインは少し変わっていましたが。今でも同じように商売できているというのが、すごいですよね。実は蒲田の一帯にオギノさんの広告があるので、もとからなじみのありました。
    現在の写真に「ミヤビイン」というホテルの青い看板が見えますが、同じ場所、映画の方でも「旅館」という看板(黄色に赤文字)があり、おそらくは同じ場所で営業しているのでは?と思います。経営者は変わったかもしれませんが。

    原作の小説も読み終わりました。
    確かに映画の完成度は素晴らしいですね。ほとんど台詞無く音楽と映像で放浪シーンをつないでいくというのは、圧巻でしたね。

    鉄道旅行の旅情も確かにありますね。私の知ってる時代はもう少しあとでしょうが。礁さんにはよくなじみのあるものなのでしょうね。

    昔の映画を見るのには、懐かしい風景を探すという楽しみがありますね。寅さんなんかもそうですけど。

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  3. FUSA

    ベスト10
    先日、テレビでリメイク版が放送されていましたが、最初の一部を見てすぐにやめました。
    私は小説は完読していません。ほとんど映画の印象ですが、この物語はやはり戦後間もない昭和20年代から30年代の時代背景でしか成立しないと思います。特にハンセン病差別が人の心に与えた傷が事件の根っこにありますが、そんな空気感は今の時代には出せません。テレビで何度もリメイクしていますが、野村芳太郎監督の映画を超えるものは絶対生まれないと思います。小説や映画の名声を利用するような制作態度は改めたほうがいいと思います。

    返信
  4. YOKO

    砂の器
    FUSAさん
    コメントありがとうございました。
    今年のドラマ化、全然知らずに見ませんでしたが。あとでちょっと調べてみたら、舞台設定は現代にして作ったようですね。ドラマは現代に置き換えたほうが作りやすくなるでしょうけど、そうなると「過去を隠す」理由に説得力を持たせるのがかなり難しいでしょうね。

    この犯罪の根本には「差別」がありますが、いま殺人を犯す同期にありうるほどの差別には何があるでしょうか?

    誰かの論評で、ドラマ化されるたびにその部分にリアリティを持たせるための苦心(ハンセン氏病、精神病、大量殺人などの犯罪など・・)が、逆にその時々の
    社会を反映していて興味深いというのをよみました。確かにそうだと思います。作品の出来不出来は別として。でもFUSAさんのおっしゃるように、何も無理して「砂の器」をやらなくてもいいんじゃないかと思いますが、ネームバリューに頼りたくなるのでしょうか。

    野村監督の映画は良かったですね。
    ミステリーとしても原作にあるご都合主義の部分(はっきり言って推理小説としては致命的といえるほど粗だらけです)をしっかり再構築して、納得しやすい形にしてますし。

    松本清張の作品は何度も映像化される作品が多いので、比べてみるのは案外楽しいです。
    岩下志麻と桃井かおりの「疑惑」はご覧になりましたか?あれも映像作品ならではの面白さがありました(あの作品があるからか、「疑惑」も繰り返し映像化されていますね。あれを超えたくなるんでしょうね。女優さんの見せ場ですから)

    返信
  5. YOKO

    FUSAさま
    やっぱり疑惑もお好きでしたか!趣味が合いますね!

    記事拝見しました。
    張り込みも名作という話ですよね。
    まだ、見たことがないので楽しみにとっておきたいと思います。

    尾野真千子の疑惑も見てみたかったです。カーネーション以来、彼女の演技には安心感がありますし。

    返信

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