今年の3月にイ・スンファンの来日公演を見て、それから一気に韓国語だとかイ・スンファン祭りに突入してたのですが、熊本地震ショックで祭りが終了しました。それが今月「パデイ」に行ってから、再燃中です。
20年以上前から聴いてきたのに、ライブで知らない曲が想像以上に多かったのが忸怩たる思いで。ただいま反省しつつ復習中です。別にそんなに真面目に考えることはないんですけど、こういう情熱のあるうちにやれることやっておくのも楽しからずや。
その一環として、ネットに載ってる記事やファンが書いたものなんかを拾って来ては、機械翻訳にかけて読んだりしてます。それで例の「幽霊騒動※」(あれはもう20年近くも前のことなんですね)の顛末もようやく知りました。別にそんなことは知っても知らなくても音楽聞くのに関係ないわけですが、それでも自分が行ったコンサートで、観客に向けて話をしている内容がかけらもわからないというのも寂しく、この人はどんなことをしゃべる人なんだろうか。。。。ということを少しはわかりたいのです。
※イ・スンファンの幽霊騒動
1997年に彼が出したある曲のMVに幽霊が映っていると騒ぎになった事件。
話題作りのためにわざわざ合成した、という意地の悪い見方が優勢だった。
実際は濡れ衣で、幽霊(?)部分はもともと削除してあった。
「V-LIVE」というサイトで、今年4月に行われた新曲発表会の動画が見られるのですが、そこに、マルチリンガルの字幕が付いていることに気が付きました。このライブは当日に生中継を見ましたが、その時の字幕は非常に不十分なものでした。今見にいくと、イ・スンファンがしゃべったことが逐一字幕に載っています。そしてなんと日本語字幕もあったのです。
ただ、日本語は機械翻訳にかけただけのようですね。だいたいの意味は分かりましたが。
英語や中国語はちゃんと人間が訳しているようで、韓国語、英語、中国語を順繰りに見ながら(もちろん韓国語は辞書を引きながら)MCの内容を自分なりに訳してみました。(すごく時間がかかりました)
なるほど~~~~
こういうことをしゃべっていたのか!
ありがとう! V-LIVE!
その動画はここです。日本語字幕は変ですけどね。
韓国語は敬語がしっかりあるので、それを日本語に直訳していくとすごく面白い感じになります。一方、英語や中国語だけ読んでると、とってもフランクに話してるように感じるので、比べてみると、言葉って面白いな~と思います。
へ~と思ったのは、
このショーケースの中で遊びの企画として「SHの4大強点」というコーナーがあり、本人が自分のこれまでの仕事や性格などを自慢する(違)のですが、これは、李明博元大統領の政策「4大河川」事業をもじった風刺コーナーだったということを知りました。どうりで「掘って掘って」「建てて建てて」とか音楽には似合わない言葉を使うな~と思ったんです。彼は、現朴政権にも批判的なようですが、けっこう政治的スタンスを明らかにしてるんですね。
それと、自虐ネタが多いということもわかった。
熱心なファンに対してはぞんざいな言葉遣いになるのもわかった(笑)
ファンに「サランヘヨ~(愛してる)!」という言葉を絶対使いたくないということもわかった(大笑)
あと、一つ。
彼の音楽業界についての考え方が、ちょっと気になる。
「売れる」ということ二とてもこだわってるようなのだけど、何でそこまで?と思ってしまう。彼ほどのキャリアがあれば、そんなにこだわらなくてもいいのじゃないのかな?もう少し自由になって音楽を楽しんでやってほしいな~。幽霊騒動もその一因かもしれないが、彼の中に業界不信のようなものがあるみたい。まだ私は、この問題の入り口に立ったばかりなので、きっとこれから深く知れば色々なことがわかるんだろうけれど。
ま、そういう、自分の内にある「良い部分」「マイナスな部分」どちらも表に出してるという意味で、表ウラのない人なのかもしれないな。
とにかく愛すべき人物というのは伝わります。
だからファンはずっとついてくるんでしょうね。
初ライブまでに書いた過去記事
韓国ポップスの話
最近買ったCD
韓国で買ってきたCD
イ・スンファン「フランダースの犬」
次の宿題 イスンファンのコンサート
イスンファンライブの状況
ついにイ・スンファンが日本で単独ライブ!
イスンファンライブに向け課題曲 その1
イスンファン予習 setlist研究
イ・スンファン 来日コンサートへのコメント
Unknown
イスンファンは「売れる」にこだわってるというのは、彼の立場を考えると理解できるきがします。
彼自身はミュージシャンとして大成功した人と言えますが、経営者としては、成功できなかったと言われています。ドリームファクトリーは今も休業中ですよね?(たぶん)
経営者としては、勝者じゃなくても、彼のドリームファクトリーに関わる人たちへの愛情はすごく感じるのですが、彼らを育成していくには、やっぱり、自身の新しいヒット曲がないと、資金面・業界への影響力の維持など厳しいじゃないかと勝手に思っています。
韓国では、同じ会社で働く人を식구ということがあるのですが、意味は家族です。(同じ釜の飯を食べる的なイメージ)イスンファンはドリームファクトリーの家長として、責任みたいなのを背負ってるんだろうな~と、思います。
DCの元所属していたパクシネの移籍の話とかの記事を読むと、お金より人情の人、所属アーチストを商品じゃなくて、家族って思ってるんだなという感じでした。韓国は、情の国情の国と言われてますが、お金が絡むとすごくシビアな国ですから、この業界では結構希少な人だと思います。
きっと、彼も希望してると思われる、ドリームファクトリー再開のためにも、私としては、イスンファンの大ヒットが欲しいです。^^
あと、パディの時のMCで、イスンファンが自分は1位をとったことないって、言ってたんですが、本当にないのでしょうか? 私は2000年前後からのファンなので、천일동안の頃をリアルに知らないので、ちょっとびっくりしたんですけど、私の聞き間違いかなぁ。。。
すみつばめさん
コメントありがとうございます!さすがファンの言葉は説得力があります。そうですね。経営者としては…。自分で思いを持って始めて、それが道半ばなのは辛いですね。シックって食口って書くのでしょうか。イスンファンに関してはこれまでほとんどニュース的なものを追いかけてこなかったので(言葉の問題で😅)のよく知らないことが多いのですが、でも自然に伝わってくるものがあって、彼が一緒に働く仲間を大事にしてるのは感じます。個人的に興味があるのはバンドメンバーはどうやって集めてるのかな?時々メンバーが変わったりもするし。とにかくうまい人集めてると思う〜。
一位をとったことないんでしょうか?私もわかりませんが。日本もそうですが、チャートが資本の偏りにより意味のないものになっている時代にそこにこだわらなくても…って思うのは気楽な聞き手の立場だから言えるんでしょうね。
こういう話題でおしゃべりできるのすごく嬉しいです。イスンファンをわかる人が極端にいなかったので。また、お話しましょう〜〜〜
Unknown
私はてっきり、工場長はやりたい音楽をやりたいようにできてやっている(数少ない)人だと思ってました…。
4集以降は特にそうだと思ってましたよ。
ご本人からしたらなにかと縛りがあるのかもしれませんが、やりたいようにやってそれが許されるというか受け入れられてるのは、この四半世紀に長期間のブランクがほぼ無いこと(韓国歌謡界全体では珍しい)が如実に語っているかと。
因みに、1位をとったことがないというのは本当だと思います。
1集の頃はピョン・ジンソプ、2集はシン・スンフン、3集はシン・スンフンとソテジワアイドゥル、4集はキム・ゴンモ…と結構強力なライバルがいましたしね…。
それで私の記憶では、4集は3集とかほど売れなかったんじゃなかったかなと。いわゆる大衆受けをしなかったので、천일동안はロングヒットを記録することにはなるんですが、逆に長過ぎて1位とまでは行かなかったはずです。
6集が出た時なんかも、注文が殺到して問屋が麻痺したという話を実際に日本の卸業者の方から伺ったので、枚数的にはかなり売ってるはずなんですが、要するに1位になるとかいうのは相対的な話なので、同じ時期に他にドカンと売れたアルバムがあれば1位にはなれないというだけのことなんですけどねえ…。
Lucyさん
コメントありがとうございます。
なんかコユイ話ができて嬉しいです!!Lucyさんがおっしゃることもすごくよくわかります。ほんとにそうですね。実力と努力によって道を切り開いてきて、あまり多くの人が到達しえない領域で活動していると感じます。多分それは「自分やりたい音楽をするために」頑張ってきたし、今も目指しているところはそうだと思います。
でも「やりたいようにやってる幸せ」を本人が強く思っていながらも「売れない」「大衆に(思ったほど)受け入れられない」ということが常に彼を失望させている部分があるようにも感じています。
あ~そんなの気にしなくていいのに。世界を見回せばそんなミュージシャンたくさんいるよ~・・・って、海外の一ファンは思ってるわけですが、韓国音楽業界には何か私の知らない特性があるのかもしれないなぁとか思ってみたり。
いま少しずつ歌詞を読んでいるんですけど、Eggに入ってる「同志」って歌にはなんかそれっぽいことを歌っていますね。そういう彼を支えているのはファンの存在なんだな~とそういうのも感じました。
韓国の音楽ビジネスに対抗することに執着しないで(私にはちょっと風車に向かうドンキホーテにみえたりもするのですが)自由にどんどんのびのび行ってほしいなぁという気持ちです。
ランキングは相対的なものですものね。日本で、オリコンの順位とか、砂利しかいないイメージ(おっと言葉が過ぎました)で全く気になりませんが・・・・。韓国のって信頼性あるのでしょうか?
Unknown
私が一番こだわってるなというか、気にしてるなあと思うのは、
一般的な評価として言われている(と本人が言う)
「1集から3集までが良かった」ということです。
ことあるごとに「そういう人が多くて腹が立つ(後半、意訳)」と言ったり書いたりしてるので…。
パデイのMCでも「1集が最高って言われるんだけど…」とか言いながら「텅빈 마음」を歌ったわけですがw
3集というのは当時の私の中でも燦然と輝く名盤だったので、4集が出たときに受けた衝撃というか戸惑いは相当なものだったんです。だから3集までが…という人がいまだにいるかもしれないのはわからないでもないんですけど、それこそ気にする事ないのに、と思いますし、一方で単なるネタかもな、とも思います。
でもただのネタにしてはちょっとしつこいかな…。
因みに、韓国のランキングは割と信憑性のあるものだと思っていました。
なぜ過去形かというと、最近はあまりちゃんとチェックしてないので何とも言えません…。私は10年くらい雑誌に最新音楽情報とランキングを調べて書いてたので、毎週ヒットチャートを取り寄せて眺めてました。
更に以前は、韓国映像音盤協会という団体が、毎月1枚単位までの売り上げ数を発表してたんですよ。それまで売り上げ枚数はどんぶり勘定で発表されてたのがはっきりと数字ででてたので、あれは歌手や制作者にはかなりシビアだったことでしょう。
ユン・ジョンシンと工場長が「こっくりさん」に「次の新アルバムが何枚売れますか?」と訊いたというのもこの時期だったのではw
そうでなくても、一番信頼できたチャートが、ラジオ放送や街の道ばたで売られてた海賊盤カセットの内容、そういうカセットを売ってる屋台の店頭に書かれていた「キル(道)ボード」と言われたヒット順位と乖離がなかったんです。10位以内もそうだけど、30位〜50位に長くランクインしてる曲の状態とかが特に。テレビの順位番組は…まああれはアイドル用ですからw
ネタ
Lucyさん詳しいお話ありがとうございます。記事を書くためにちゃんと調べていらっしゃったのですね。貴重なお話ありがとうございます!!!
そうなのか~3集までが良かったとか言われているのか~。確かに1~3集あたりの曲はアレンジも含め、それ以降のものとは少し印象が違いますね。私も好き。疲れているときにただ流すのにもいい感じだし。私自身は4集から聞き始めたので、どっちかと言えばそれ以降の方がしっくりは来るんですが。4~6集くらいでしょうか。でもこれは個人の好みとか経験に影響されている部分だからどうでもいい意見ですね。
売上がランキングで1枚単位まで出るというのは、確かにシビアですね。どうやって集計してたんでしょうね?でも「いいものだから売れる」というのは違うんですよね。悪いものなら売れないけど、いいものでもそんなに売れないものもある。
一定をはるかに超える評価があるのだから、あまり気にせずに好きなことを好きなようにやってほしいなと、切に思います。でも、その不満から8.5時間のコンサートもやろうと思うのだろうし、創作のモチベーションにもなってるのかもしれないですね。
折れずに頑張ってほしいな~。