SHERLOCKのヒットによりイギリスで刊行されたコナンドイルの原作本がファンの間でも話題のようですが、なんといっても表紙がSHERLOCKで、序文をSHERLOCK関係者が書いているんですよネ。
ベネディクトカンバーバッチが「バスカヴィル家の犬」の序文を書いたものは、こちらによくコメントを下さるしましまさんのブログで記事にされていたのを拝見しましたが、またまたネットサーフィンしていて素敵なブログにたどり着きました。
シャーロック・ホームズの冒険―――ゲイティスによる前書き
こちらのブログでは他のメンバーの書いた序文も全訳されています。
ゲイティス氏が書いた分の和訳を読ませていただいてて、彼のホームズ物語への愛がまた深く認識できたんですけど、おおーっと思う話が出てきました。この部分です。↓↓↓↓↓
(アマゾンからキャプチャさせていただきました)
先ほどのサイトの和訳を引用させていただくのも気が引けるので、つたないながらも和訳に挑戦。(意訳、誤訳^^;)
しかし、実は私は今まで一度も原作を読んだことがなかった。ある運命的な土曜日を迎えるまでは。その日、風疹が治ったところで、ご褒美にWHスミス(本屋)に連れて行ってもらい、何でも好きな本を買っていいことになった。全ての競争相手と目される本の中で、わたしのピカピカの50ペンスにを獲得したものは、ゴージャスで、分厚くて、紫色のパンのペーパーバックだった。シドニーパジェットの着色されたイラストが表紙になっている「シャーロックホームズの冒険」だ。それについてのすべては約束してくれた。ミステリーのスリルと、かすかな気難しいビクトリア朝の魅力とを。それは私がすでにどっぷりとはまってしまっていたものだったのだ。
でもますは、序文があった。今となってはそれほど覚えてはいないが、これだけは覚えている。それは感動的な感想で締めくくられていた「私がこれらの物語を初めて読むのだったらよかったのになぁ。」私は思い出す、その夜ベッドにもぐりこんで、そしてこの考えにわくわくしたのを。「僕がまさにそうなんだ!」と。
amongst=among
German measles=風疹
plump=丸々とした
faintly=かすかな、弱弱しい
queasy=不安な、むかむかする
allure=charm
nestling=孵ったばかりの雛、
nestle=奥まった、ここちよい
※ゲイティス少年が買った本の序文を書いてる人が、これからこの本を読む人をうらやましがっていて、そしてゲイティス少年は、自分がまさにその「これから初めてこの本を読む人間なんだ!」と思って、ワクワクしちゃったってことなんですね。
なんてみずみずしいんだろう、そしてそのことをよく覚えていましたね。ゲイティスさん。
さて、私が「おおーっ」と思った話です。
紫色?
パンのペーパーバック?
って、私もしかして、この本持ってるかも?!
そう思って、本棚をごそごそ探しに行ったら、やっぱりありました。
購入したのは86年で(購入日のメモ書きがあった)、値段も1.95ポンドになってました。ゲイティス少年は50ペンスで買えたのに。
そして、ゲイティスさんは「plump=丸々とした」と形容してますが、そんなに分厚い本でもありません。でも子供の目にはそう映ったのでしょうか?
英語の原書なぞ当然買っただけで読んでませんでしたが、ゲイティスさんがそうおっしゃるならと、探してみました。その序文。
ありました。ありました。
該当部分だけ書き出します。
I wish that I were about to read The Adventure of Sherlock Holmes for the first time,and every those who will be doing so.Still, it is comforting to know that in rereading them yet again I shall not be disappointed.
私が「シャーロックホームズの冒険」をこれから読み始めるのであればと願う。そして、これから読み始める方も皆さんそうだと思う。しかし、繰り返し読むこともまた、決して失望するものではないと知るのも心地よいものである。
そうか、そうか、ゲイティス少年はこの文章を読んでワクワクしたんだなぁ。
同じ本を持っていたのが妙に嬉しい。
もちろん、私は子供の頃に同じ本を読んだわけじゃなかったけど。
私がワクワクしたのは延原謙訳の日本語版だったけど。
しかも前書きから先に読むなんて子供のころやってなかったような気がします。
ゲイティスさん、きっちりした人のような気がしますね。
きっちりしてるけど、感受性がゆたかだったんでしょうね。
Unknown
こんばんは! Helvaと申します。
ご丁寧なコメントをありがとうございました。しかもこちらでうちの拙ブログの紹介までしていただいて恐縮です。
パンの前書き本文の画像を出してくださってありがとうございます。読んでみたいなあと思っていました。ゲイティスさんがした引用もエッセンスを捉えていて、ぐっときましたが、本文も落ち着きと深みがあっていいですねえ……と一人喜んでいます。
SHERLOCKのドラマの台詞逐一解説もなさっていらっしゃるのですね!
熱意に感激です。わたしなど最初っからDVD見て原文確認して、ネットでスクリプト取ってきたらそれまで。気になるところだけ調べて、自分で満足してる、その程度です。
でも、わかります。なんだか一人だけで楽しむのが惜しいような、こんなに面白いんだ、こんな意味が隠れてるんだ、と楽しみを一人でも多くの同好の士と共有したいという気持ちが。
また巡回するサイトが一つ増えたことがとてもうれしいです。
Helvaさま
ようこそお越しくださいました。
Pan の序文の部分喜んでいただけてよかったです。こういうものは持ちつ持たれつで、持ってるものを融通し合うといいですよね~。
シャーロックの台詞の逐語訳についてですが、これは私自身が英語がちょっと残念な状態なのもあり、出てくる単語ももちろん、言い回しや文の構造など一回ちゃんと書き出してみないと到底理解できない!というところからスタートしたんです。で、自分で理解できない、訳せない部分を公開することで助けていただきたい・・・!と。
でもやってみると、言葉に2重の意味があったり、意外な感情が隠れていたり。発見が多くて、新たな楽しみも見つかりました。
一人で楽しむのは楽しみが一人分ですもの。みんなでできるだけ楽しみたいな~と思います。
まただrだらと書いていきますけど、お気軽にお立ち寄りくださいませ^^
お宝・・
連投失礼いたします・・
ふうむ、これもまたお宝な・・。。
私も、今は読めずとも、いつかのときのために(いつだ!?)お宝見つけたら英文でも買っておくべきでしょうか・・(笑)
小さな娘にと、友達にいただいた英語教材(一揃えです!)をここのところ引っ張り出してきて、望みを掛けながら一緒にDVD掛けてエービーシーと歌いながら家事してみていますが・・遠いなあ・・
しかし、この本・・・表紙の色といい、何かいいですね。
ゲイティス氏が少年だった頃を思い浮かべて・・思い浮かべて・・思い浮かびません!!(笑)今のあの容姿で短パン履いているのしか想像付きません。
・・話が逸れてすいません。。
連投ありがとうございます
kedamaさん
どうぞどうぞ、書き散らかしてってくださいませ(←失礼)
これ、お宝でしょう?
というか、ゲーティスさんのこの前書きのおかげで、ただの古本がお宝に早変わりですよ~^^
中身は何の変哲もない「シャーロックホームズの冒険」なんですけどねえ~ファンって物の価値を変えますね。
お子さんと一緒にABCって素敵じゃないですか~きっと違うと思います。シャーロック大好きなお子さんたちですものね~。可愛いなぁ。
ゲーティス少年の半ズボン、結構簡単に想像できちゃいました!顔は今とそんなに変わらないでしょうね。でも髪もちょっと少なめだった・・・・ぐふふ。ごめん、アニキ。
マイクロフト兄ちゃんのこと、どう思ってますか?
以前の記事へのコメントで申し訳ないのですが、急に気になって。
YOKOさんが私のブログに来て下さった時に、私、ゲイティスさんのことばかりに触れたのは、多分この記事を読んだからだと思うんです。
これを読んですごくじーんときて、自分に置き換えた時に私もすごくうれしく思うだろうと思いました。(もちろんジェレミー・ブレットが少年の頃に読んだ本に、さらに置き換えています、わはは。)
そんなふうに感情移入したせいか、YOKOさんはマイクロフト兄ちゃんのことが好きなんだ、と思い込んでいたのですが、それって私の思い込みでしょうか?よければ教えてくださいませ。
それから、kedamaさん、多分りえさんのところにもいらしているkedamaさんですね。ネットの広大な世界の中で、おもいがけずつながっている感じで、うれしくなりました。
RMさん
>マイクロフト兄ちゃんのこと、どう思ってますか?
きゃー!はずかしい~っ。
なんだか、修学旅行とかで「YOKOちゃんは○×のことがすきなんでしょ?」とかクラスメイトに告白を迫られてるような感じで、どきどきしちゃいました(笑)!
そうですね。
BBCシャーロックでもグラナダホームズでも、マイクロフトはかなり好きです。一番すきなキャラと言ってもいいかもしれません。RMさんのご推察の通りです。(キャー、言っちゃったー)
とくに、BBCシャーロックでは、マイクロフトは出番も多いし、重要人物で気になります。
そして演じているゲイティスさんが、ただの役者でなく、原案脚本も書いている製作の中心人物だというところもかなりポイント高かったのです。
私の個人的な印象では、BBCシャーロックの最大の魅力は役者も素晴らしいけれど、やっぱり製作陣のホームズ物語への愛情にあると感じているので、そこ重要なんですよね。
たぶん、ホームズ物語を心底好きで、ステキな脚本を書いてて、マイクロフトを魅力的に演じている、ゲイティスさんが好きなんでしょう。
その原点ともいえる、「彼とホームズ物語の出会い」の本を持っていたのがうれしかったんです。
ちなみに前にもどこかで書いたかもしれないのですが、ゲイティスさんとは年も同じで誕生日も5日違いとかで、その辺も親近感を覚えているんです。出世したクラスメートを見るような思いです(勝手な妄想)
どきどきさせちゃいましたか
「わあ、やっぱりYOKOちゃんはマイクロフト兄ちゃんのことが好きだったのね!よかった、私の思い違いじゃなくて。」(うふふ)
>私の個人的な印象では、BBCシャーロックの最大の魅力は役者も素晴らしいけれど、やっぱり製作陣のホームズ物語への愛情にあると感じているので、そこ重要なんですよね。
なるほど!これは原作をきちんと読んでいらして、ホームズ物語を愛していらっしゃるYOKOさんならではの視点ですね。
>ゲイティスさんとは年も同じで誕生日も5日違いとかで、その辺も親近感を覚えているんです。出世したクラスメートを見るような思いです(勝手な妄想)
いえいえ、よくわかります。そうかあ、「兄ちゃん」は兄ちゃんじゃなくて、同級生だったんですね!
おもいっきりドキドキしました^^
RMさん
そうなんです。同級生気分です!
でも多分マーク・ゲイティスファンとはいえないような気がしてます。彼のほかの作品を追いかけようという気には全くなってないので・・^^;
何かを好きになると、何でこんなに好きなんだろうと、結構自己分析する方なんです。
今回は、「原作への愛度の高さ」なのではなかろうかと言う結論になりました。なんかややこしいですけど。