今日はグラナダ版のボヘミアの醜聞を見た。
そして、youtubeでマイフェアレディのジェレミー・ブレットの登場シーンだけを編集した動画を見た。
若いせいもあるけれど、全くホームズではないジェレミーがいた。
ああこの人は渥美清のような人なんだな、と思った。
日本人なら同じ感慨を抱く人も多いかもしれない。
あまりにも、自分にぴったりの役と巡り合ってしまった役者と言う意味で。
またその最期があたかも役と心中してしまったように見えるという意味で。
役者としてみたら、そんな最高の当たり役に出会えるなんてコトは無上の喜びだろう。
命を削ってでもその役と向き合いたくなるのかもしれない。
渥美清はいわゆる二枚目役者じゃないけれど、たたずまいも演技力も一級の、すばらしい役者さんだった。浅草の喜劇俳優から出発して、映画やテレビで活躍し、そのキャリアの後半は何十年も寅さんだけを演じ続けた。
寅さんを演じ続けた渥美清をすごいと私が思う部分は、本来の渥美清は怖い人だと感じるところ。
もちろん寅さんではその怖さはそんなに表に出ないわけだけど、渥美清って役者にはどこか鋭い怖さを感じる。その怖さがあるから、あの何ともいえないお可笑しさや孤独の哀しさの演技がただそれだけの薄っぺらなものでなく、心にズーンとくるんじゃないかと思う。
役者渥美清としては他の役をやりたいという気持ちもあったんじゃないかとも思うけど、他の役をやるエネルギーなど全く残らないほど、全存在を寅次郎に捧げ尽くしてしまったのではないか。
そしてずっと病をおして最後は息も絶え絶えになりながら演じていた。
寅次郎と全く違う素のキャラクターが世間に見えてしまうのを嫌って、プライベートを全く明かさなかったという渥美清。
その死も仕事仲間にすら、ひた隠しにされた。
渥美清の寅さん以前の作品をみると、ほんとに、寅さん以外の役(特に悪い人や犯罪者みたいな怖さを表に出せる役)もたくさん見たかったと思うけど、
でも役者としては最高の人生じゃなかったのかな。
役者ジェレミー・ブレットとホームズもそんな幸せな運命のめぐり合いではなかったろうか。
そしてジェレミーという人間の寿命を縮めてしまうほどの猛烈な濃密な付き合いになったのではないか。
そんなことを感じました。
YOKOさん、こんにちは!
ナツミさんのブログで「はじめまして」だったのですが、私のブログにも来てくださって、ありがとうございます。
すごく充実したブログですね!そして一番はじめの記事が8年前なのですね。カテゴリーのところもいっぱいあって、「母の写メ」って何だろう、とクリックして見入ってました。
さて、渥美清さんの寅さん、紹介映像以外の通しでは、私は1本もみていないのです。でもYOKOさんがお書きになったこと、とてもよくわかる気がしました。1979年に古賀政男役を演じたのをテレビでみたのですが、強く印象に残っています。
RMさん
こんにちは。
コメントありがとうございます。
「母の写メ」に気づいてくださるとは・・^^;
一時母からやたらと写真が送られてきていたので、ただ載せておりました。
渥美清氏のことは亡くなった後になって、追っかけで伝記やさまざまなものを読んで、とても興味を惹かれる人物だと思いました。それまで渥美清=車寅次郎としか思っていなかったので。
ジェレミー・ブレット氏も最近よくよく親しんでみると、そういう運命の人のような気がしました。
まだまだグラナダホームズも見終わってないので、これから少しずつ見るのが楽しみです。
同感です!
YOKOさん、こんばんは。
なかなか過去記事がゆっくり読めなくて、遅いタイミングで
コメントしてすみません(^^;
(これから、さらに前の記事にさかのぼってしまうかもしれませんが)
渥美清のことは没後の特集などで知っていましたが、
ジェレミー・ブレットと似た運命の役者さんだと気づいてなくて、目からウロコでした。
確かに、ジェレミー・ブレットと渥美清は、人生を賭けられる役に出会えた、稀有な俳優として、とても似ているように私も感じます。
お2人がそれぞれ亡くなられた時に、どちらも驚いた覚えがあります。あまりにも早すぎたから……
でもそれは、彼らがどちらも、命を刻んでまでも向き合える役に出会って、
それに心血を注いだからこそ、だったかもしれませんね。(それ以外の理由もあると思いますが)、
そう思うと、とても感慨深いです。
寅さんもホームズも(シャーロックは別物ですから)、他の俳優に真似できない仕事をやり遂げた、という意味で、
最高の役者人生を送った2人だったと思います。
るあるあさん
るあるあさん
コメントありがとうございます。
あの、古い記事へのコメントもとっても嬉しいので、前後関係無くお好きな記事から適当に読んでください^^。
渥美清もジェレミー・ブレットも、大変な人生だったろうなと思いますけど、役者としてはほんとに幸せな人だったんだろうな~と思います。その仕事がずっと後世まで語り継がれますよね。
二人とも病をおして役に取り組み続けたっていうところも、似ています。
命を削って、作品を作り出してくれて、ほんとにありがとう!
って言いたいですね。
ジェレミーのことは最近ちゃんと知ったので、今毎日のようにグラナダ版みて、うなってるところです。素のジェレミーはちっともホームズに見えないのに、テレビの中では、どこから見てもホームズっていうのがすごいです。
渥美清は、素の自分をファンや世間に見せない人だったらしいので、寅次郎じゃない部分はほとんど感じられません(寅次郎を演じる前は別ですが)。
ぜんぜん違う二人ですが、すごいですよね。
るあるあさん、YOKOさん
こんにちは。お二人の文章を読んで、こころがあたたくなりました。それをお伝えしたくなりました。
(るあるあさん)
>ジェレミー・ブレットと似た運命の役者さんだと気づいてなくて、目からウロコでした。
私もるあるあさんと同じ気持ちで、YOKOさんの記事を読みました。
(るあるあさん)
>でもそれは、彼らがどちらも、命を刻んでまでも向き合える役に出会って、
それに心血を注いだからこそ、だったかもしれませんね。
>他の俳優に真似できない仕事をやり遂げた、という意味で、最高の役者人生を送った2人だったと思います。
(YOKOさん)
>渥美清もジェレミー・ブレットも、大変な人生だったろうなと思いますけど、役者としてはほんとに幸せな人だったんだろうな~と思います。その仕事がずっと後世まで語り継がれますよね。
本当ですね。これからもたくさんの人が、立ち上がって拍手を送り続ける、そういう作品であり、そういう役者人生ですね。
名前書き忘れちゃいました
あああ、名前を入れ忘れました!上のコメントはわたくし、RMのものです。
RMさん
こんにちは。
私の思いつきのような説にご賛同いただく方がまた一人増えましたのです^^
こんなちょっとした思いつきでも、文章にして書くと、受け取ってくださる方があり、またコメントいただいたりすると、そこからまた考えが広がり、つながり、で面白いですね。
RMさんのブログのほうで、ジェレミーブレットがワトスンを演じた話を書いてらっしゃいましたけど、すごいですね~。
一人で二人ともを演じたとは!
とても興味深く拝見させていただきました。
ありがとうございます!
YOKOさん、こんばんは。
RMさん、初めまして。
こちらこそ、お2人のコメントにあたたかい気持ちになりました。ありがとうございます!
(RMさん)
グラナダ版のホームズは私にとって一生忘れられない作品で、ジェレミー・ブレットは特別な存在の俳優さんです。
RMさんのコメントに、彼に対するあたたかく深い愛情を感じて、じわりと心にしみました。
>これからもたくさんの人が、立ち上がって拍手を送り続ける、そういう作品であり、そういう役者人生ですね。
本当にそう思います!
今まで知らなかった人たちも、作品を見たら、心からの拍手を贈ってくれる、素晴らしい仕事を成し遂げたと思います。
(YOKOさん)
>こんなちょっとした思いつきでも、文章にして書くと、受け取ってくださる方があり、またコメントいただいたりすると、そこからまた考えが広がり、つながり、で面白いですね。
そのYOKOさんの「思いつき」のおかげで、「そうだったのか!」と新しい視点に気づけましたし、
こうして新しいつながりが生まれて、とても嬉しいです!
ありがとうございます(^^)
お2人のコメント、とても嬉しかったです!
ありがとうございました。
また立ち寄らせていただきますね!(^^)
(追伸・YOKOさん)
「ピンク色の研究」の英語シリーズ、すごいですね!!
英語がからっきしダメな人なので、記事にコメントできないんですが(^^;、実際の台詞がわかって嬉しいです。
UK盤のDVDが本気で欲しくなってきますね~(笑)
それから、当ブログをブックマークに載せていただいて、ありがとうございます!!
コメント打ちながら、隣にふと見慣れた文字列を見つけてびっくりしました(笑)
いつも本当にありがとうございます(^^)
これからもよろしくお願いいたしますm(_ _)m
るあるあさん
るあるあさん
こんにちは。
RMさんのブログはごらんになりましたか?
ジェレミー愛にあふれてて、またRMさんのお人柄がにじみ出たしっとりしたブログですよ。
SHERLOCKで英語大作戦。始めてしまったらやめられなくなりました(笑)
著作権とかは脇において、自分の勉強のためにやってます。
いま私の環境では、UK版のDVDしかなくて、昔見た日本語字幕版や日本語吹き替えは記憶の片隅にあるだけなんです。印象的な部分は日本語訳を覚えてるのですが、割とさらっと流しちゃったようなところは、英語を見ても意味がさっぱり???
日本発売のDVDとかは英語字幕がないのだそうですね。
あんなに高い値段何だから、もう一ふんばりしてくれたらよかったのにと思いますね。
もともとネットをさまよってる時に、いろんな方が日本語訳をつけてらっしゃるのを見かけてたんです。特に日本放映前に見てファンになった方などは、全くゼロの状態からの翻訳で、その情熱に頭が下がります。
私のは、一度復習してる感じです。
こうやってると、少なくとも英語に親しんでる感覚にはなりますね^^
物好きがいると、温かく見守ってやってくださいませ。