今日は七夕ですね。
あいにくのお天気になりそうですが。
【今日の発音】 「n」と「ng」
「n」と「ng」の発音の違いは難しいですね。
日本語にもある音なのですが、日本人は日頃この二つを意識して使い分けていないので。
このことについて、以前韓国語を勉強していたときに気がついた、法則があります。
日本語の漢字の読みで「う」や「い」で終わる形になっているものは、だいたい「ng」の発音で、日本語で「ん」で終わるものは「n」になると言うもの。
韓国語だとかなりこの法則が当てはまって助かりました。
例えば、
「放送 ほうそう」は「ばんそん」방송 (無理やりピンインで書くと bang song)二つともng です。
「先生 せんせい」 は
「そんせん」선생(無理やりピンインで書くと son seng)前がnで後ろがng
※ハングルでは、文字の下にある「○」の部分が「ng」の音を表します。
また、「L」は、「n」の音を表します。
こんな風に、苦手な「n」と「ng」の見当をつけていたのです。
で、中国語でも、これ結構当てはまる~~^^
と思ってました。
「湯」=日本語「とう」 ⇒ 中国語 「tang」
「松」=日本語「しょう」⇒ 中国語 「song」
「本」=日本語「ほん」 ⇒ 中国語 「ben」
「銭」=日本語「せん」 ⇒ 中国語 「qian」
こんな感じです。
ね、当てはまってるでしょ?
ところが、今回の授業で「胖」が出てきたんです。
日本にはない字だけど、「半」がついているからきっと「pan」だな。
と踏んで発音したんです。
でも正解は「pang4」でした。
日本語にない漢字には通用しないのかな?
日本に伝わる頃にはなかった漢字で、後からできたのかな?
日本に漢字が伝わる頃にあった漢字には、通用する法則なのかも。
研究したいです。
調べてみたら、「胖」の読み方には「pan2」というのもあるみたいです。
もともと「Pan」だったのかも。
時代とともに「pang」になってきたのかも。
【今日の語法】~比較
1. A「比」B 好 :AはBより良い
2. A「没有」B 好 :AはBより良くない
3. A「不如」B 好 :AはBほど良くない
4. A「不比」B 好 :AはBと同じくらい良い
※3の場合、後ろの「好」にあたる形容詞や動詞は、プラスイメージのものに限る。
4の場合、質問の答えに使われることが多い。(いきなりA「不比」B 好とは言わない)
nとng
中国語の発音にこの法則は当てはまりますよ。漢字の音読み(漢音と呉音)で「ん」で終わるモノは中国語読みでも必ず「n」です。中国語の本にも出ています。
私の知っている例外は「杏」で、「アン」という唐音と「キョウ」という慣用音があるのですが、「アン」は音読みでも唐音なので当てはまらないようですね。「胖」は知りませんでした。日本語にもある漢字のようで、音読みは「ハン」、訓読みは「ゆたか」のようですが、ハンは唐音なんでしょうかね。
下のサイトでもそのへんの事が書かれていて、むかし伝言板に私も書き込んだことがあって過去ログを調べましたが見つかりませんでした。
http://www.asahi-net.or.jp/~HI5K-STU/nihongo/kanji.htm
踏台さん
コメントありがとうございます。
中国語の本にも書いてある話だったのですね。
教えていただいたサイトも見に行ってきました。
とても興味深い考察でした。
ファーレンハイトが「華氏」になる理由とかもわかりました。
日本語の発音が時代とともに変わってきているのは聞いていましたが、中国語も時代とともに変わってるんでしょうか?
場所毎にも違うし、時代ごとにも違うとなると、研究するのも大変だと思いますが、とても興味のある問題です。
呉音漢音唐音については、どれがどれだか・・ちんぷんかんぷん。
でも、日本語に取り入れられた頃の中国語がいったいどんな音体系だったのか、日本語はどんなだったのか、タイムマシンに乗って見に行きたいです。
ところで、「胖」は「ゆたか」と読むのですか~。納得。うふふふふ~。
世界
中国語ももちろん時代とともに変化しているようです。でも、日本に入ってきた中国語の単語については日本での変化の方が大きいようです。
呉音というのは呉方言、つまり台湾語や福建語の音ですが、これらは仏教用語として日本に入ってきたので、日本で変化しなかったとのことです。だから、台湾語の中に日本語とほとんど同じ発音の語が多いのですって。
Unknown
またまたご説明ありがとうございます。
この話、ほんと面白いですね。
中国ではそれほど音は変化していないのですね。
となると、中国の地域差が、日本の漢字の読みの多様性にもつながってると言うことなのでしょうね。
日本に入ってきた漢字の音は南方のものもけっこうあるような気はしてました。
台湾語と近いの多いですもんね。
日本への漢字の伝来について、またちゃんと勉強してみたいです。