これも気がついたシリーズ。
備忘録です。
もうずいぶん前になるけど、仕事の関係で
「コミュニケーションのワークショップ」に参加していたことがある。
職場の人間関係を円滑にするために社員全員が参加した。
そのときに勉強したことのひとつに
『他人に変わってほしいと願っても他人は変わらない』
と言うものがあった。
あの人がこういう風になってくれたら、もっと私もやさしくできるのに。とか
あのひとがいつもこういう口の利き方だから、いつもカチンと来ちゃうのよね。あそこを変えてくれたらうんとスムーズに行くのにな~とか。
日常生活で、他人に変わってほしいと願うことは多い。
特に、ごく身近にいる恋人や夫婦の場合は、そのことが原因でけんかしてしまったり、傷ついたり、傷つけたり。
「人は変わらない」
頭では理解できた。
でも、実践は難しかった。
自分にとって、重要な人物になればなるほど
「もっとこうしてほしい、ああしてほしい」
と要求が高くなる。
「他人は変わらないのよ」と自分に言い聞かせたところで、
おまじないに過ぎない。
「私が何をやってあげても、全然感謝の言葉がない。ありがとうって一言言ってくれたらそれでいいのに。だんだんむなしくなってきて、わたしって彼にとって大事な存在なのかわからなくなってしまう」
こんな話を聞くと、彼がありがとうって言えばいいのに。
なんて思ってしまうし、彼女が誰か友人にそのことを相談したら、たいていは
「そうだよね、それは彼がいけないよね。ありがとうって言うだけでいいんだものね。感謝するのは人として当然だよね」
なんて答えてしまいがち。
でも現実には、彼がそれで変わるわけじゃない。
前のエントリーでも書いたけど、彼女にとっては感謝の言葉はとても重要だけど、彼にとってはそんなに重要でないという、そもそもふたりの考えが違うことに起因しているので、分かり合うことは難しい。
彼は彼女ではないのだから。
この場合は、彼女が変われば解決する問題だと、今ならわかる。
感謝の気持ちがほしくてやってることなら、やってあげること自体やめればいいし、
やってあげたいからやってあげているなら、感謝の気持ちなんて求めなければいい。
彼女の心の中を変えることで、事態は一変する。
とにかく「彼が変わってくれなきゃ私は不幸だ」
という考えに取り付かれている限り、幸せはやってこない。
だって、彼はかわらないんだもん。
大人のないものねだりは、辛いものです。
私もまだまだ、周りに要求することが多いのですよね。
修行です、修行。