帰りの飛行機で映画を見ました。
なんとなく旅の余韻に浸りたくて、この映画を選びました。
SFとかだと気分が変わっちゃうから。
この映画、今年のアカデミー賞に何かの部門でノミネートされてて、モノクロだし雰囲気のある映画だなという印象がありましたが、内容の知識はありませんでした。
いきなりハイウエイのシーンから始まります。
制限速度の標識とか、今なら身近に感じます。
大きな農業用の散布機とか、これも実際に見てきたところ。
不景気が襲ってどこか活気のない街とか、見てきた場所と厳密には違うけれど、今回の旅を締めくくるのにピッタリの映画でした。
ここからネタバレします。
話は、モンタナ州ビリングスから始まり、ネブラスカ州リンカーンを目指すロードムービーです。
↑↑↑↑ たぶんこういうルート。898マイル!
アル中で無口で少しボケてる父親と息子を中心に、母親とか親戚、昔の馴染が出てきます。
あまりドラマチックなことは起こらないのですが、田舎のしょぼくれた感じの人たちがリアルに描かれてると思いました。
雑誌の広告DMで100万ドルがあたったと思い込む父親は、歩いてネブラスカ州リンカーンへ行こうとします。家族はみんなそれがインチキだとわかってますが、次男のデビッドはそれと分かりつつも父親をリンカーンへのドライブに連れ出します。
途中で酒によって父親が怪我をしたりして、予定を変更して、両親の出身地のホーソーン(調べたけどわからなかった。架空の地名だそうです。)へ立ち寄り、長年会ってなかった親戚に会います。この親戚の集まりのシーン、ドライビングミスデイジーにもありましたね。大草原の小さな家の世界にも出てきます。
私は勝手にこういうのがアメリカの精神という気がしてます。
マウントラッシュモアに寄るところがロードムービーっぽくて好き。
モンタナ州はワイオミング州の北側、ネブラスカはコロラドの東側で、今回の旅行と似たような地域です。映し出される景色は、見てきた風景に似てました。
老いという問題を扱っていますが、ユーモアもあり、少しほろっとさせられところあり、息子が両親の歴史(知りたいことも知りたくないことも含めて)を知っていくところとか、あるある!親戚や昔なじみが言っていることが全てそれぞれの主観に基づいてて、どれがほんとかわからない話なども、あるある!普通ならそのままその違いは有耶無耶の中終わるんでしょうけど、大金が絡むことで一気に表面化。(ーー゛) 綺麗事だけですまないのもリアル。でも親戚だから無体なことをしないのもありそうな話でだと思いました。
しかし、田舎の人は、車の話題しかないのか!!
アカデミー賞に名前が出てくるような感じの作品じゃないと思いましたが、とてもよかった。日本語吹き替えと英語音声と、結局2回も見てしまいました。