遠藤周作の「沈黙」の映画化。
マーティンスコセッシ監督が日本の俳優を使って、台湾ロケで作った大作です。
スコセッシ作品は私の嗜好とはかなり違うので、これまで「シャッターアイランド」しか見たことなかったのですが(そしてやはり好きにはなれなかった)今回は、日本が舞台だし、ある映画人に協力推薦されたので、見てみようかと思っています。
原作の「沈黙」には思い出があります。
10年以上前になりますが、夏休みにイタリアへ一人旅をしました。
陽光あふれる、南イタリア。
バカンス気分で楽しむつもりでした。
その旅に文庫本の「沈黙」を持って行きました。
キリスト教の話・・位しか予備知識がなかったためでした。
旅の間ずっと読んでいました。テーマが重いし、拷問シーンなど苛烈な描写も多いし、読み進むうち暗くふさぎ込む気持ちなっていきました。イエズス会の教会などに実際訪れて、何とも言えない気持ちになり、早く日本に帰りたいと思ったり。それでも力あふれる筆致というのか、途中で放棄する気にはならず、最後までぐいぐいと読まされてしまいました。で、最終日に泊まったローマのホテルのライブラリーに寄贈してきました。
映画見て「沈黙」読み返したくなるかな?
日本で読んだ方が少し楽な気持ちで読めるかもしれないですね。
![]() |
沈黙 (新潮文庫) |
遠藤 周作 | |
新潮社 |
あの時、ポンペイ遺跡にも行きました。
キリスト教の臭いがしない遺跡にほっとしました。
キリスト教は歴史の必然だったのだとは思いますが、宇宙からの視点(は不可能ですが)で見てみると、キリスト教が人類にもたらした悲劇はかなりの重さと大きさであるように思います。(キリスト教に限らずですが)
なぜ、ヨーロッパ人は、アジアにアメリカにアフリカに自分たちの神を伝えなければならないと思ったのでしょうね。
「宣教」という行為が、人類に与える意味は何だろうと思う今日この頃です。
Unknown
中学・高校とカトリックの学校に行ったので、「沈黙」は中1の時に課題で読みました。
中2の課題はパール・バックの「大地」とヘルマン・ヘッセの「車輪の下」。その後どれも読み返していないので、正直いって「沈黙」も忘却の彼方です。
中学生で?!
Lucyさんは中学生の頃に読んだんですね!でもこういう本は課題にでもならないとちゃんと読まないかもしれないですね。中学の時に読書の課題ってあったかな?記憶にない。「車輪の下」は読んだような気もします。ジイドの「狭き門」とかも。おぼえてないけど、「狭き門」の新潮文庫の表紙と中学の校庭の景色がリンクしてるので、きっと読んだのでしょうね。
パールバックは、大作すぎて読んでないです。ただ、Big Waveっていう短編が高校の教科書に載っていて読んだような気がします。日本の津波の話でした。
子どもの頃に読んだ本は大人になって読み返すと、印象がかなり違うのではないでしょうか?Lucyさんも今沈黙読まれたならきっと新鮮に読めると思います(って別に勧めないけど・・)
なぜ神が
宗教の功罪 私も同感です いつもなぜなぜの繰り返しですが たどり着くのは 日本人の穏やかな宗教心が一番だと言う事 だから正直に言いますと 強く縛られてしまう
宗教を持った人達が日本に大勢入り込むことに抵抗感があります トランプ氏の影響ではありませんよ
ゴジさん
穏やかな宗教心、わかります!
やはり日本人なので、そのぐらいのところが一番ここちよいですね。こういうことも文化摩擦の一つで相互理解を進めていかなければ解決しない・・・と頭ではわかるんですけども。
難しい問題です。