マイクロバスがどんどん山深く入っていきます。
これから向かう今夜の宿は「日本秘湯を守るの会 乳頭温泉郷 鶴の湯温泉」です。
秋田ならではのブナ林をくねくね進んでいくと、途中から砂利道になります。これも「秘湯」のもてなしだそうで、あえて舗装しないのだとか。きいた話では、鶴の湯温泉は通年営業だそうですが、冬季の除雪もすべて鶴の湯さんの自前で行うのだそう。公費に頼らない経営、これも心意気なんでしょうけど、すごいことだと思います。
途中にはミズバショウ群生地もあり、ハイキングコースもあるみたいなのでゆっくり滞在できたら楽しいだろうな〜。
そして到着したところ。
秘湯です。
茅葺屋根の家がとても雰囲気あります。
バスを降り、みんな興奮して写真撮ってます。先生は勝手知ったる感じでどんどん奥へ進んでいき、事務所棟で手続き。
沢から引いた水で飲み物冷やしているようです。
支配人さんが部屋割やお風呂、食事場所の説明をしてくれます。私達の泊まる部屋はさっき見た茅葺屋根の建物で、本陣と呼ぶらしい。江戸時代にお殿様の湯治があったときにお供が詰めていた建物なんだとか!5部屋ある部屋全部我らが泊まります。壁は板一枚で隣の話し声なんかもまる聞こえです。私たち貸切だったので今回は良かったですが、
一部屋だけとかなら、静かにしなくちゃね。
部屋に入る前に不揃いの石で組んだ階段があります。手すりなどもなく、バリアフリーには程遠いつくり。さすがにこの点だけは先生も怖いと思ったそうです。夜は暗くてさらに見えないから、先生の手を取って上り下りしました。
中は畳敷き、手前に囲炉裏があり奥に洗面所とトイレがあります。テレビとかそういう興ざめなものはありません。さらに部屋の扉は鍵がかかりません。中にいるときはつっかえ棒みたいなもので、開かないようにできるのですが使いませんでした。貴重品は封筒に入れて事務所に預けるようになってました。使わなかったけど。
水回りはきれいです。トイレはウォシュレットでした。この辺りも社長さんのこだわりなんだそうです。さらにこの宿の最高のもてなしは、携帯電話がほぼ圏外になることもありますね。
公衆電話はありますが。一部携帯が使えてる人もいましたが、私は2台(ソフトバンクとドコモ)ともずっと圏外でした。
まず、日本秘湯を守る会会員の宿ですからご自慢の温泉に浸かりましょう。
中の撮影はご遠慮くださいということなので、外観だけ。
ここの温泉は4種類。白湯と黒湯と滝湯とあとひとつは??女性は内湯3か所、露天風呂2か所、さらに混浴露天風呂にもはいれます。男湯は内湯2か所、露天は混浴のみ。女性が優遇されてますね。混浴露天風呂は外からも見えるつくりになってるのですが、とても大きくて解放感あります。女性の入り口は目隠しがされているので、白濁のお湯につかってから、広いところに出られるようになっています。ほんと、女性に優しい作りだと思います。
内湯にもシャンブーとかシャワー付きの洗い場などはなく、板張りの洗い場に、石作りの浴槽、いかにもクラシックな設えです。石鹸だけは置いてありました。温度はかなり高め。いいお湯!
露天風呂は岩風呂で、底から温泉湧いてます。露天の温度はぬるめなのですが、底から湧いてる部分は熱くて、移動すればいろんな温度を楽しめます。
白湯も黒湯も白濁したお湯で一見どっちも「白湯」ですが泉質が違うらしい。酸性とアルカリ性なんだそう。確かに、なめてみると味が違いました。
かわりばんこにお風呂浴びて、なんとなく食事の時間まで真ん中の部屋に集合しておしゃべり。久しぶりに集まった同級生同士、話はつきません。
そうするうちに、宿の人が灯油ランプを持ってきてくれました。素敵。
そろそろご飯の時間です。