熊本駅から市電に乗って健軍の実家に向かいます。
朝から嵐だったのが、雨は上がってきたみたいです。
熊本駅から市内中心部へ向かう市電の路線は熊本城下町の古い町を通ります。
街の名前で城下町の町人町だったことがわかりますね。
米屋町、魚屋町、紺屋町、大工町...
戦災でも焼け残った老舗などの建物も点在していたのですが、やはりこの地震では大きな被害があったようです。新しく建てられた鉄筋のビルが無傷に見えるのに対して、古い木造家屋には赤い危険の張り紙が痛々しい。
街の様子も見ていきたいと思い、辛島町で途中下車することにしました。
熊本交通センター付近は再開発中。話には聞いていましたが、実際来るのは初めて。景色が変わっています。交通センタービルや百貨店のビルが取り壊され、更地になっていたようで、そこに今回の地震のボランティアセンターが置かれていました。
夕方だったので、それほど人はいませんでしたが、連日受付以上の希望者があるようでした。
頭が下がります。
サンロード新市街へ。
アーケード内の店舗は多くが営業していましたが、建物に被害があるところも。
そして至るところに、「がんばろう」系のスローガンが。
サンロードにある、競輪の場外車券売り場が以前同様賑わっててなんだかホッとしました。
熊本一の繁華街~下通り。
ゴールデンウィークです。若者を中心にそれなりの人出がありました。
熊本随一の老舗デパート鶴屋は一部のみ営業とのことで、下通りに特設の食器市を開催してました。
この地震では家の実家もそうですが、熊本中の食器が割れまくったことでしょうから、食器市はいいですね。
しかもさすが鶴屋、ノリタケなどのブランドもの、山中塗りなどの高級品が特価で出ていました。買って帰りたかった…。
下通りは商店会で「がんばろう熊本」というスローガンを決めていたようで、どこの店舗にも店頭に張り出されていました。復興セール!なんて打ち出してるお店もあったり、たくましいなぁと思いました。
マクドナルドや老舗中華料理店の紅蘭亭などは建物に被害が大きいということで、開いていませんでした。
下通りの出口まで歩き、そこから熊本城の方へ歩いてみました。
熊本城は報道にある通り被害が大きく入場できませんが、見えるところまで・・・と思って。
厩橋から右の方へ、稲荷神社のところから見える石垣が大きく崩れていました。
そこから見えるホテルキャッスル(熊本では老舗ホテル)の壁も大きく損傷しているように見えました。
電車通りまで戻り、今度は堀に沿って西へ少し歩いてみました。熊本城が誇る美しい長塀も無残に倒壊してました。長塀はずいぶん前に市民から寄付を募って修復していました。きっと今度も美しくよみがえってくれることでしょう。時間はかかると思いますが。
驚いたのは、坪井川に沿った電車通りの歩道に亀裂が入り、でこぼこになっていたことです。
これまで歩いてきた道はどこもそんな風になってなかったのに。熊本城の石垣があんなに崩れたのも、ここの地盤に何か関係があったのかもしれません。
市役所前から市電に再び乗って、終点の健軍まで。
途中、水前寺公園の出水神社の鳥居が柱だけになっているのを見ました。
東バイパスを過ぎるとブルーシートが再び増えるように思いました。