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青木繁展の感想

そういえば感想を書いていなかった。
自分用の記録として、思ったことをメモしておく。

★青木は「絵が好きでスキで!絵しかかけなくて!どう考えても画家になる運命」というような画家ではなく、「いろいろな仕事があるけれど、男子一生の仕事として、芸術こそがふさわしい、芸術家になる!」と決意して画家になったヒト。
もちろん、才能や好みもあったとは思うけれど、それ以上に意志の力が大きいように想像する。

★「海の幸」や「わだつみのいろこの宮」のような展覧会向けの絵はサイズが大きいが、ほかはスケッチ程度の小さいものばかり。28歳で亡くなっているし、ちゃんと完成した絵も少ない。もったいない。九州に戻ってからは肖像画が多い。生活のために肖像画を描いていたのかな?

★漫画風な絵がいくつかあって、ほほえましかった。
もう明治にはこういうものがあったんだな~。

★「合作」他人の絵に勝手に筆を入れる(悪い)クセがあった模様。
芸術の僕になってしまうと、ヒトの世の礼儀、常識とは別の基準で生きることになるのだな~。同時代にあって、付き合うヒトは大変だけれども、後世に残された絵を見るわれわれにとっては、興味深いことになる。

★絶筆の「朝日」。これまでのどの絵とも雰囲気の違うもので、ヒトは(あるいは一部の天才的な芸術家は)死ぬ前になにか死のエネルギー(生のエネルギーと同義)がほとばしるのかもしれない。本人は、自分の不遇を嘆いていたのかもしれないが、無意識の中で何ラカの境地に達しているのではないかと思えた。

0 thoughts on “青木繁展の感想

  1. 棚倉 樽

    はじめまして
    私も「青木繁展」行ってまいりました。
    >生活のために肖像画を描いていたのかな?
    晩年はその通りで、実物を観ると暗く悲しかったですよね。
    マイブログに本展の見聞録を載せましたので(ちょっと長いけど)お暇な時にご一読くださいませ。
    では、突然で失礼いたします。

    返信
  2. YOKO

    棚倉さん
    コメント感謝です。
    棚倉さんのブログは、私もコメントいただく前に拝見しておりました。で、また拝見してまいりました。
    すごく詳しく丁寧に書かれていて、とても勉強になりました。

    晩年の肖像画は、絵としては面白くはなかいと思いました。しかし青木繁という人の歴史、人生を考えると興味深いものでした。
    あの展覧会は、アヲキという人の人生を凝縮してみせる点でも面白かったですね。そういう生き方をした人だったからなのかな?

    返信

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