実家の高齢の親から「パソコンが電源入らない」と連絡が来たら、あなたはどうしますか?
今回の帰省では、処分寸前だったPCを含む合計4台のパソコン設定に追われました。そして、長年のITサポート経験を持つ私ですら気づかなかった、「本体はついているのに画面が真っ黒」になる、単純ながらも深刻なトラブルの原因に遭遇しました。
この記事では、新旧マウス8個・キーボード4個、パソコン4台、プリンタ4台というカオスな環境を整理した作業リストと、高齢者がパソコンの操作で自信を失うメカニズム、そしてそれをデジタルデトックスではなく「ITの力で回復」に導いた、具体的なステップを記録しています。
YOKO今回の帰省、ほんとに「高齢者あるある」の連続でした!親のITサポートしている皆様のお役に立ったらうれしいです。
帰省してパソコン4台の設定に追われました
今回、二泊三日で実家に帰省しましたが、ほとんどの時間をパソコンの設定に費やしました。気づけば実家にはパソコンが4台もありました。
・母の部屋に2台
・父の部屋に1台
・「捨てるつもりだった」パソコン1台
その「捨てるつもりのパソコン」は、父いわく「電源が入らない」。でも、私がケーブルをつなぎ直してボタンを押すと、あっさり起動しました。どうやら操作につまずき「壊れた」と思い込んでいたようです。まさに高齢者あるあるです。
私が買って送った新しいパソコンもありましたが、父が慣れ親しんだワープロソフト「一太郎」も将棋ゲームも入っておらず、どうも気分が乗らなかったようです。しかし復活した元のパソコンには入院前の状態がそのまま残っており、父は嬉しそうに早速将棋ゲームを始めていました。
今回行った設定と作業一覧
4台すべての環境を整え直しました
- Googleリモートデスクトップの設定
- メールアカウントの再設定
- プリンタ4台の確認と再接続
- 周辺機器とケーブル類の整理
- 謎の「ワイヤレスマウス8個」の発掘
プリンタの一部は時間切れで設定しきれませんでしたが、残りは自宅に戻ってからリモートでも対応できるので安心です。
翌朝に起きた「電源が入らない」事件
本体はついているのに画面が真っ黒…
将棋ゲームで遊んだ翌朝(私が帰る日)、
父が焦った声で部屋から呼んでいます。



やっぱり電源が入らない!!
またか…?と思いながら見に行くと、
本体の電源ランプはしっかりついているのに、モニターは真っ黒です。
ん?
……お父さん、もしかして昨日の夜モニターの電源切ったんじゃない?
モニターの横のスイッチを押してみると、
案の定、スッと問題なく画面が表示されました。



お父さん…もしかして、昨日の夜モニターの電源切った?



うーん・・・切ったかもしれん



本体とモニターは電源が別だから、こっちもスイッチ入れないと映らないよ。



ほー、そぎゃんね。わかった
このとき私は確信しました。そもそも「このパソコンは壊れた」と父が思い込んだ原因も、おそらくこのモニター電源の問題だったのだろうと。



お父さん、これからはモニターの電源は切らず、つけっぱなしにしておいて大丈夫よ。電気代もそんなにかからないからね。
入院をきっかけに自信を失っていた父
「もう難しいことはできない」と言っていた日々
父は入院をきっかけに、パソコンへの自信をすっかり失っていました。
- 難しいことはもうできない
- メールも面倒
- 俳句を作る気にならない
- 老人会の会報編集も無理
そう言う姿を見て、私は正直、父の認知力がこのまま落ちていくのではとオロオロしていました。
少しずつ気持ちが回復していきました
今回、私が次々と問題を解決していく姿を見ていた父は、表情がどんどん明るくなっていきました。



お前はすごかねぇ。こんなにパソコンができる社員は、お前の会社にもおらんとじゃ無かか?
などと、感心しきり。九州弁全開でベタ褒め。
老人会の会報を「もう一度やってみようかな」と言った父
帰る日の朝、父はふとこんなことを言いました。
「一太郎が使えるなら……老人会の会報、もう一度引き受けてみようかな。私がやらんと廃刊になるけんね。」
俳句はまだ難しそうですが、「会報編集に戻るかもしれない」という言葉が出たことは、本当に大きな変化でした。
今回の帰省は単なるパソコン設定ではなく、父が少しずつ前向きさを取り戻すきっかけになりました。私にとっても良い転機になりました。落ちるときは落ちるけれど、またこうして回復することもある――そのことを実感できて、私はとても安心しました。
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