山手の洋館「ベーリックホール」

横浜を楽しむ

ベーリックホールでの素敵な出会い 2019.10.21

朝の散歩で「ベーリックホール」へ行ってみました。

ベーリックホールは横浜山手の西洋館の中でも比較的大きな建物で、戦後は山手にあったセントジョセフスクールの寄宿舎としても使われていたそうです。セントジョセフは2000年頃に閉校、学校のあったところは今はマンションが建っています。

今は横浜市が管理していて創建当時の内装が再現されて無料で公開中。今日もたくさんの見学者がやってきてました。

「ここは寄宿舎だったんだって」
「二段ベッドかズラッと並んでたのかな?」

などと夫と喋りながらと見てました。

「昔の卒業生が懐かしがって訪れたりするのかもねー」

と言っていたら、背後から

「ここにいますよ!」と声が。

振り返ると、一人の白人男性がニコニコしながら立ってていました。

「え?!卒業生ですか?」 

「そうです。ここに住んでいました。」

ビックリ!!!

四人連れの親戚のグループでした。話を聞いてみると、アメリカと大阪から来たんだそうです。

その男性が昔住んでいたところだからということで訪ねてきたそうです。

「寄宿生は一階で、今のダイニングのところにベッドが並んでいました。ホールにはピンポン台がおいてあって、二階は神父さんたちの部屋でした。ご飯はここで食べないで、学校で食べていました。」

なんていう当時の話をきかせてくれました。

小学生の頃に寄宿生活して、その後アメリカへ引っ越してしまったそうで、「小さかったからあまり詳しくは覚えていないんです。でも、ここを離れる最後には壁にこっそり名前を彫ったんですけど、残ってませんでした」とか。

そうなんですよね。一般公開にあたって壁などはほとんど改修されてるらしいです。残念でした。

「アメリカでも時々セントジョセフの卒業生に会うんですよ。日本語がうまい人に会って、どこで覚えたの?と聞くとヨコハマのセントジョセフで、って。あるときなんて、先生は誰だった?なんて話してたらクラスメートだってわかって、びっくりしたこともありましたよ。今回行ってみたら、学校の校舎はなくなってて悲しかったです。」

思いがけず、当時のお話を聞けて、嬉しかったです。こんなことってあるんですね。ノエルさんとお連れの皆さんありがとうございました。

ベーリックホールでコンサート 2021.6.27

横浜山手の保存洋館のひとつ、ベーリック・ホールで久しぶりに音楽イベントが開催されたので聴きに行ってきました。

山手地区には横浜市が管理するいくつもの洋館があり、無料開放されています。そして季節に合わせて色々なイベントも開催されていましたが、コロナでかなり制約を受けたようです。(緊急事態宣言時は全部閉館してましたし)

今回も観客を20人に絞って、予約制で開催されるということで、予約初日の朝電話で席を確保。

ここがベーリックホールです。
山手の洋館の中で一番大きな建物です(でも個人宅だったのですよ)。

会場は開放的なフランス窓がいくつもあるリビングルーム。
広いサンルーム(パールルーム)に繋がっています。

おそらく通常時なら、こういうサンルームエリアにも席を作ってお客さんを入れれば80人くらいは入れそうなところに、たったの20人。
贅沢でした。

内容は、ショパンのピアノ曲づくしのリサイタル。
演奏は大根田 えみゆさん。ピンクの可愛らしいドレスで登場した小柄な女性でした。髪にもたくさん飾りをつけてまるで花嫁さんみたい。

近所の無料コンサートだからと、気軽な気持ちで適当なカッコでやってきた私は申し訳ない気持ちになり、休憩時間に髪を結直したのでした。

大きなフランス窓がありますが、湿気がピアノの音に影響するということで全開することなく進んだので、30分くらいしたところで換気のために休憩があったんです。

ショパン尽くし。
良かったです。
普段ショパンを好んで聞くことはないのですが、こういうサロンのようなところで聞くのにぴったりでした。狭い所なので、ピアニストの指の動きもよく見えて素晴らしかったです。
これが無料だなんて!

終演後、ファンの方と記念撮影するピアニストの大根田さん。

ベーリックホールにはきれいな芝生の庭があります。
これからもアンテナを張って、こういうタイプのイベントに参加したいなと思いました。

横浜山手西洋館「ベーリックホール」フェスタ 2021.10.5

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正式名称
ベーリックフェスティバル2021 セント・ジョセフフェスタ

ベーリックホールは名前の通り、ベーリックさんの邸宅だったわけですが、そのあとは戦後の米軍接収を経て、1958年からセント・ジョセフ・カレッジの寄宿舎として使われました。今は改修されてベーリックさんの時代に戻され保存されてるので、寄宿舎時代の様子は簡単には想像できません。

セント・ジョセフカレッジはいわゆるアメリカンスクールです。1905年開校、のちにセント・ジョセフインターナショナルスクールとなり男子校から共学へ、そして2000年に廃校となりました。

週末、寄宿舎時代を紹介するイベントが行われ、セント・ジョセフ卒業生によるガイドツアーがあるというのででかけてきました。
案内してくれたのは、小学校から寄宿舎生活をしたという私と同世代の方でした。幼かったから、この建物には懐かしさよりも寂しさの思いのほうが強いとおっしゃっていたのが印象的でした。

ベーリックホールの玄関扉は、優雅なアイアンワークなのですが、それすら「当時は監獄のような印象」だったと仰っていて、小1からの寄宿生活は功罪あるなと思いました。

でも、規則正しい生活(学習時間多し)身の回りのことは全部自分でやる、お小遣いなく買い食いとかしない、学校と寄宿舎の往復生活(中学〜高校くらいになると抜け出して元町に遊びに行く人もいたらしいけど)といったしつけの厳しさは人格形成には良い影響があったようでした。

建物も狭いし、ガイドツアーの定員は5名。
当時の写真なども使って、寄宿生活のあれこれを伺うことができました。
コロナ禍以降、室内の写真撮影が全面禁止になったので写真がないのが残念。


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