
運河がたくさんあったころの横浜中心部の地図(濱ブリッジのサイトから)
横浜の川を船でめぐる、非日常な水上旅
横浜の中心部、中区エリアは、もともと干拓や埋め立てによってつくられた土地。かつては網の目のように運河が走っていたそうです。でも、交通の主役が陸になっていく中で、多くの運河は埋め立てられ、あるいはフタをされて暗渠にされていきました。
その結果、川や運河はいつの間にか「汚くて臭い」存在に……目をそらされてしまった時代があったんですね。
でも、そんな運河たちが今、ちょっとずつ息を吹き返してきています。
大岡川の清掃活動や、美化運動が盛んになってきたここ数年。その一環として開催されているのが「よこはま運河チャレンジ」。水上から街を再発見する、ちょっとワクワクするイベントです。
私はその中でも気になっていた「水上交通体験乗船」に参加してみることにしました。
以下は2019年当時の体験レポートです。
前田橋の桟橋から、いざ出航
会場は、元町と中華街をつなぐ「前田橋」付近。観光客でにぎわうエリアのはずなのに、当日は拍子抜けするくらい人が少なくて……。正直「なんでこんなに空いてるの?!」と心配になるくらい。
チケットは当日購入できて、私が乗るのは細長い船「ベネチア号」。受付でライフジャケットを受け取り、ガイドを担当する学生さんたちとご挨拶。
マイクで川や橋の歴史を語ってくれるのがありがたい。


運河の旅スタート!懐かしさと驚きが交差するルート
堀川からスタートし、中村川へと遡上。石川町のJR高架をくぐると、古い橋の構造にも注目ポイントが。溶接じゃなく、ピンを打って組み立てた構造なんですって。明治時代の技術、すごい!

蒔田公園のあたりは、陸路だとゴチャつく交差点なんだけど、船だとスーッと抜けて行けて「本来はこちらがメインルートだったんだな」と納得。
大岡川に入ると視界が一気に開けて、ここからは開放感のあるクルーズタイム。橋の下をギリギリの高さでくぐるときのスリルも良き。
歴史ある橋をくぐり抜け、桟橋へ
「人」という字をかたどった一本橋や、震災復興の時代に架けられた道慶橋・太田橋など、川の上から見るとまた違った印象。
そして、ようやく日ノ出桟橋に到着。
約40分の水上旅は、想像以上に情報量が多く、目に映るもの全てが「再発見」でした。

川岸には桜の木がたくさん植えられていて、春のクルーズもきっと最高に気持ちいいはず。桜の季節にもう一度、このルートをたどってみたいと思わせてくれる体験でした。

海に出るコースも有りました
二日目は別の船でまわるコースに乗ってみました。
今度は「かなもえ号」
ネオビーと赤のベネチア号に対して、クリーム色とブラウンの「かなもえ号」。
このコースは海からみなとみらいを見ることができて観光気分。




まとめ
横浜の街並みを、歩くだけでなく「水の上」から眺める体験は、とても新鮮でした。
よこはま運河チャレンジで巡るクルーズは、普段とは違った角度から横浜を味わう、特別な時間になります。
季節ごとに違った表情を見せる運河の風景もまた、何度でも訪れたくなる魅力でした。
興味のある方は、ぜひチャレンジしてみてくださいね!
街歩きだけじゃ物足りない方、非日常を味わいたい方におすすめです。
このレポートは2019年のものですが、「よこはま運河チャレンジ」は2013年から毎年開催されています。
※詳しいイベント情報は、公式サイトをご確認ください。
👉 よこはま運河チャレンジ公式サイトはこちら

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