港の見える丘公園
この場所、なんだかんだで何度来ても飽きないんですよね。
「港の見える丘公園」って、あまりにも名前が有名すぎて、
ちょっとベタかな?と思いながらも、つい、ふらっと登ってしまう。
展望台から見えるベイブリッジも、
春と秋に咲き誇るバラたちも、
横浜の桜の開花を知らせる「横浜地方気象台」の庭も
横浜に住んでると“知ってる”つもりになるけど、
季節や時間帯が違うだけで、まったく別の顔を見せてくれるのが不思議です。
今回はそんな「港の見える丘公園」を、
バラ園や絶景スポットはもちろん、
朝のラジオ体操や“わんこ撮影隊”まで(笑)、
地元民目線でゆるっと歩いてみた記録をまとめました。
休日のおさんぽに、写真撮影の参考に、
そして“横浜っていいなあ”って、ぼんやり味わいたい方へ、どうぞ。
港の見える丘公園とは?|歴史と風がすれ違う場所
横浜・元町中華街駅から、坂道をのぼって約10分。
ちょっと汗ばむくらいの勾配を上がった先に、
突然、視界が開けて――そこにあるのが港の見える丘公園です。
この場所、ただ景色がいいだけじゃないんです。
実は、かつてイギリス軍の駐屯地があったという歴史のある丘。
(←こういう話、地味にテンション上がるタイプです。)
たとえば、あの芝生の向こう側、
「ここにテント張って軍靴の音が鳴ってたのかな〜」とか、
勝手に妄想しながら歩いてしまう私。
もちろん、今は平和な公園です。
バラと緑と絶景が、ゆったり迎えてくれる場所。
だけど、この“ちょっとの歴史の香り”が混ざっているところが、
他の展望スポットとは違うんだよなあ、って思うんです。
展望スポットからの絶景|時間によって表情を変える港
展望デッキに立つと、目の前にどーん!と広がる横浜港。
ベイブリッジ、大さん橋、大黒ふ頭、遠くにはみなとみらいのビル群。
空の色と海の光で、まるで絵ハガキのような風景が出迎えてくれます。
目を凝らすと東京のスカイツリーも見えますよ!
昼間は、空の青と橋の白がくっきり。
夕方になると、港がゆっくりオレンジに染まっていって、
夜は街の灯りがきらめく、まさに三段階のごほうび。
そして、展望台の片隅にひっそりあるのが「日時計」。
曇ってても見に行ってしまうのは、
自分の中の小学生理科オタクのなごりかもしれません(笑)
詳しくは別記事【横浜 港の見える丘公園の日時計を曇りの日に見に行ってみた】もどうぞ!
春と秋に咲き誇るバラ園|ふんわり香る癒しの空間
イングリッシュローズガーデン|歩いて楽しい、絵になる小径
KKRホテル側の入り口から公園に入って右手に、
曲線を描く小道とふんわり咲くバラたちが迎えてくれるエリアがあります。
ここが「イングリッシュローズガーデン」。
ナチュラルで可憐で、なんというか、“撮っても撮っても足りない”やつ。
バラの最盛期には、ナチュラルを通り越して「ゴージャス!!」になります。
どこを見ても絵になるし、花の香りに包まれるだけで、心がゆるむ気がします。
この庭は「かっちり」してない。
でも計算されつくしたイギリス式の完璧な庭園です。
沈床花壇|バラの海に沈むような感覚
沈床花壇は、公園の地面よりも一段下がった造り。
こちらは長方形のエリアの中心に噴水があって、4分割され、それぞれのエリアが同じ形になっている「かっちり」したバラ園。バラのトンネルはそれはそれは圧巻です。
トンネルの奥にはベンチがあり、写真撮影には外せません。
“花の中に自分がいる”って感覚、かな~り非日常。
さらに、ここのバラは香りの種類で、植え分けられています。
イギリス館周辺のバラたち|白い建物が似合いすぎる
横浜市イギリス館は、英国総領事公邸だった建物。
昭和12年築なので、割と現代的な建物です。
ここの周りのバラもいい。
白い洋館をバックに咲くバラたち。
ぎっしり咲いているので、散策時はバラのとげが刺さりそうなほど。
お気をつけを~~。
イギリス館は催しも多いし、公邸なので見どころもいろいろあるので、ここはまた別記事で紹介しますね!
バラとカスケードの庭|秘密の庭みたいな静けさ
イギリス館からもう少し奥に行って山手111番館の手前にあるのが、また趣の違う小さな滝と階段のエリア。斜面を上手に使った動きのあるバラ園です。おり切ったところには、ピエール・ド・ロンサールからまった東屋があって、結婚写真ここで撮ったら素敵でしょうねぇ。
ここまで足を延ばす人は少ないので、いつ行ってもゆっくり楽しめます。
ここの先には「神奈川近代文学館」があり、文学の香り漂います。
港の見える丘公園を彩る名物たち|小ネタだけど外せない
ガーデンベアと記念撮影|通年います、この子だけは
バラ園から港を見下ろす展望台のほうへ上がると、その一角にゆる〜く佇んでいます。
「ガーデンベア」。
ふわふわのお花いっぱいの帽子をかぶってる緑のクマ、妙に癒される存在感。
ガーデンネックレスの公式キャラです。
イベント期間になると横浜のあちこちに出没してますが、ここには1年じゅういます。
ここの子がたぶん一番長時間働いてる(笑)
ガーデンベアと写真撮りたいなら、ここに来れば間違いなしです。
「コクリコ坂から」の旗に込められた想い
ガーデンベアの後ろにあるポールには、赤と青の2枚の旗が掲げられています。
映画『コクリコ坂から』に出てきたあの旗ですね。
実はこれ、航海の安全を祈る信号旗なんだとか。
横浜らしい、ちょっとロマンのある背景も好きです。
地元民だけが知る朝の顔|この時間帯、実はすごい
朝6時半のラジオ体操|港を見ながら、深呼吸
知る人ぞ知る、朝の名物イベント。
毎朝6時半になると、ラジオ体操の音楽とともに人が集まります。
横浜港を見ながら身体を伸ばすなんて、
贅沢すぎてちょっと笑ってしまう。
近隣の(ということは山手の高級住宅地の皆様?)方が多いようです
ラジオの音が届く範囲に広~く散らばって思い思いにラジオ体操。
私も散歩中に飛び入り参加しました。
主催の方(?)にお話聞いたら、だれでも参加してOKとのこと。
早朝のバラ園散歩と組み合わせて、旅先のお方もよければぜひ参加してみてください。
ペット写真隊とバラのコラボ|わんこたちも主役
バラの季節になると、わんこの撮影隊があちこちに出没。
バラと犬と真剣な飼い主さんという組み合わせが、
なんともほっこりします。
びっくりするのが、ワンちゃんたちがちゃんとポーズをとってること。
もしかプロのモデルわんこでしょうか(笑)
見かけたら、そっと見守りながら「いいの撮れてますように」って祈ってます(笑)
「ペットの撮影はマナーを守って」という掲示も見かけるので、ペットが苦手な方にとってはつらいかもですね。撮影隊の皆さんは休日の朝が多いようです。
写真撮影のおすすめ時間帯とポイント|迷ったらこの2択
① 午前中の早めの時間(7〜9時ごろ)
朝の光って、やわらかくて優しくて、
バラの花びらがふんわりと透けるんです。
しかも、空気が澄んでいて、気温もまだ低め。
少し湿度があるおかげで、花の香りもよく立ちます。
周囲もそれほど混んでいないので、
ゆっくり構図を考えながら撮影できますよ。
「今日は1日いい日になりそう」って、そんな気分にさせてくれる時間です。
② 早朝の朝焼けタイム(5~7時前後)
ちょっとだけがんばって早起きできた日には、
ぜひ朝焼けの丘にも行ってみてください。
東の空がほんのりオレンジに染まっていくなかで、
バラがまるで自然のスポットライトを浴びているように見えるんです。
しかも、人がほとんどいないので、
誰にも邪魔されずにバラと対話できる時間でもあります。この「静寂と光のセット」は、
昼間には絶対に味わえない特別な体験です。
実は私も、ある朝ふと思い立って、
「港の見える丘公園」に早朝散歩しに行ったことがあります。
バラが朝日に染まる静けさと、瞬間ごとに色を変えていく光。
あの時間のことは、ちょっと特別な記憶になっています。
👉そのときの様子をまとめた記事はこちら
【体験レポ】夜明けの「港の見える丘公園」を歩いてみた
夕方も捨てがたいけど、虫が…(笑)
気にならない方は、夕焼けに染まるバラもいいかもです!
どちらも、それぞれに良さがあるので、
時間が許すならぜひ両方試してみてください。
天気によって、バラの表情は毎回ちがいます。
その瞬間の光との出会いを、ぜひ写真におさめてみてくださいね。
まとめ|バラと風に包まれる丘で過ごす贅沢な時間
「港の見える丘公園」って、
最初は“景色がいい公園”っていう印象で来る人が多いと思います。
でも、実は細かい記憶が積み重なる場所なんですよね。
歴史の香りがして、バラが揺れて、犬がはしゃいで、旗がはためく。
そして空と海が、毎日ちがう色でそこにある。
地元民としては、
「わざわざ来てもらってよかった」って、ちょっと誇らしくなる場所。
ぜひ、季節や時間を変えて、何度も味わってみてください。
次の休日、ちょっと早起きして、
この丘を歩いてみませんか?
コメント