【体験記】よこはま運河チャレンジ|横浜の川を船で巡る非日常クルーズ

横浜を知る

運河がたくさんあったころの横浜中心部の地図(濱ブリッジのサイトから)

横浜の川を船でめぐる、非日常な水上旅

横浜の中心部、中区エリアは、もともと干拓や埋め立てによってつくられた土地。かつては網の目のように運河が走っていたそうです。でも、交通の主役が陸になっていく中で、多くの運河は埋め立てられ、あるいはフタをされて暗渠にされていきました。

その結果、川や運河はいつの間にか「汚くて臭い」存在に……目をそらされてしまった時代があったんですね。

でも、そんな運河たちが今、ちょっとずつ息を吹き返してきています。

大岡川の清掃活動や、美化運動が盛んになってきたここ数年。その一環として開催されているのが「よこはま運河チャレンジ」。水上から街を再発見する、ちょっとワクワクするイベントです。

私はその中でも気になっていた「水上交通体験乗船」に参加してみることにしました。

前田橋の桟橋から、いざ出航

会場は、元町と中華街をつなぐ「前田橋」付近。観光客でにぎわうエリアのはずなのに、当日は拍子抜けするくらい人が少なくて……。正直「なんでこんなに空いてるの?!」と心配になるくらい。

チケットは当日購入できて、私が乗るのは細長い船「ベネチア号」。受付でライフジャケットを受け取り、ガイドを担当する学生さんたちとご挨拶。マイクで川や橋の歴史を語ってくれるのがありがたい。

運河の旅スタート!懐かしさと驚きが交差するルート

堀川からスタートし、中村川へと遡上。石川町のJR高架をくぐると、古い橋の構造にも注目ポイントが。溶接じゃなく、ピンを打って組み立てた構造なんですって。明治時代の技術、すごい!

蒔田公園のあたりは、陸路だとゴチャつく交差点なんだけど、船だとスーッと抜けて行けて「本来はこちらがメインルートだったんだな」と納得。

大岡川に入ると視界が一気に開けて、ここからは開放感のあるクルーズタイム。橋の下をギリギリの高さでくぐるときのスリルも良き。

歴史ある橋をくぐり抜け、桟橋へ

「人」という字をかたどった一本橋や、震災復興の時代に架けられた道慶橋・太田橋など、川の上から見るとまた違った印象。

そして、ようやく日ノ出桟橋に到着。約40分の水上旅は、想像以上に情報量が多く、目に映るもの全てが「再発見」でした。

川岸には桜の木がたくさん植えられていて、春のクルーズもきっと最高に気持ちいいはず。桜の季節にもう一度、このルートをたどってみたいと思わせてくれる体験でした。

奥の青いライフジャケットの人たちは、大学生のボランティアガイドさん。
マイクを使って、川の歴史などを話してくれます。

前田橋から堀川をさかのぼります。「西の橋」のところにある、なぞの船(これは現在は撤去されています)

JR石川町駅の下をくぐります。

溶接技術が導入されるより前のピンでつなぐ工法の橋としては日本に現存する最古の橋らしいです。

中村川と掘割川と大岡川のジャンクション。
蒔田(まいた)公園のあたり。

 大岡川に入ると京急線も見えます。

橋の下を通るときはこんなすれすれになります。

「人」という字をモチーフにした「一本橋」(昭和3年10月竣功の震災復興橋 )

道慶橋 どうけいはし(昭和2年9月竣功の震災復興橋 )

京急線を走る電車を捉えました!

太田橋(昭和3年1月竣功の震災復興橋 )

日ノ出桟橋に到着。

約40分の船旅でした。


まとめ

横浜の街並みを、歩くだけでなく「水の上」から眺める体験は、とても新鮮でした。
よこはま運河チャレンジで巡るクルーズは、普段とは違った角度から横浜を味わう、特別な時間になります。
季節ごとに違った表情を見せる運河の風景もまた、何度でも訪れたくなる魅力でした。

興味のある方は、ぜひチャレンジしてみてくださいね!
このレポートは2019年のものですが、「よこはま運河チャレンジ」は2013年から毎年開催されています。

※詳しいイベント情報は、公式サイトをご確認ください。
👉 よこはま運河チャレンジ公式サイトはこちら

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