こんにちは!今回は、横浜港にある風力発電所「ハマウィング」の見学会に参加してきました。
普段は立ち入ることができない瑞穂埠頭で、間近に風車を見られる貴重な機会。
当日の様子を、写真とともにレポートします!
ハマウィングとは?
ハマウィングは、横浜市西区・瑞穂埠頭に建つ大型の風力発電施設です。運用は横浜市。
高さはタワー部分が約80m、ブレードを含めると約118mにもなります。
2007年の運転開始以来、横浜港の新たなランドマークとして親しまれています。
年間の発電量は、約 210 万キロワットアワ ーで、約 500 世帯が1年間に消費す る電⼒量に相当するんだそうです。
建設費は5億円。
建設資金の約55パーセントを公募債「ハマ債風車(かざぐるま)」を市民が購入することで、残り約45パーセントは、NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)の補助金で賄ったそうです。風力で動くとはいっても、風力発電は常時発電を行うことができないことに加え、メンテナンスや維持にもコストはかかるので、日本の風力発電はまだ採算とれる事業になっているところは多くないらしいですね。
ここ横浜のハマウィングも例外ではなく、動かせば動かすほど赤字なのだそう。その赤字分は企業からの協力金で補っている(税金もつかってる?)のだとか。
風力発電は6m以上の風が吹かないと採算とれないといわれているそうですが、横浜港の中の平均風速は5m。そもそも採算のとれる場所ではなかったわけですが、それでも再生可能エネルギー取り組みへのシンボルとして目立つ場所に建てたのだろと思われます。
場所は、横浜港に今もなお残る米軍基地ノースドックのある瑞穂埠頭。そのため、普段は許可なく近づくことはできません。この見学会は瑞穂埠頭がどうなっているのかも興味がそそられました。今回のような見学会はとても貴重な体験です。

「ハマウィング」概要
- ブレード(羽根)長さ40m
- メーカー Vestas社(←デンマークの会社)
- 機種 V80-2.0MW
- ハブ高さ 78m
- 定格出力 1,980kW
- ローター直径 80m
- 高さ 118m(みなとみらいの観覧車112mより高い)
見学会の内容
今回の見学会では、風力発電の仕組みや、ハマウィングの役割についての説明を受けたあと、実際にタワー内部を見学することができました。
- タワーの基礎部分や機械設備を間近で観察
- 発電の仕組みや、風力発電の課題について学習
- 港を見渡せる開放的な場所での自由見学
晴れた日には、ベイブリッジやみなとみらいの景色も一望できる最高のロケーションです!
ハマウィング見学のポイント
- 見学は事前申し込み制(抽選の場合あり)ハマウィング見学会情報はこちら
- 年に数回、横浜市が主催するイベントで実施
- 身分証明書が必要な場合もあるので注意
- 風の強い日は風車の迫力が倍増!
- 往復はバス、現地にトイレなし
【体験記】ハマウィング見学
2022年11月27日(日)、横浜市が運営する風力発電「ハマウィング」の秋の見学会に参加してきました。年に2回くらい実施しているそうです。結構人気のあるイベントらしく、参加は抽選。めでたく当たったのでした。
集合はみなとみらいの三菱重工ビル前。バスに乗ったら帰ってくるまで2時間近くトイレに行けないという話。なので、ここで済ませておきます。
受付時に資料が配られました。
ハマウィングの概要がわかります。

参加者はバス2台に分乗して発電所へ向かいます。今回の見学会は時間別に4組に分かれていました。280人くらいが参加したそうです。
秘密のベールに隠された(おおげさ)米軍ノースドック。
海側からは、輸送船みたいなのが停泊しているのが見えますが、陸側は人影もなくとても静かでした。日曜だったからかもしれませんが。米軍基地に向かってカメラを向けないようにと注意を受けます。日本側のエリアも倉庫やユンボ置き場、砂利置き場になっています。
興味深いです。
そして一番海に近いところに、ハマウィングがありました。
敷地は小さな野球グラウンドくらい。
そこに風車が1基よく回っていました。

天気も良く、風もあり、見学日和です。
中に入ると40分間くらい自由に見まわることができます。といってもそんなに見るものがあるわけではなく、風車をいろんな角度から眺めたり、横浜港の景色を見たり。芝生に寝転んでいる人もいます。子供たちは風車をもらって走り回ってます。

風車の内部に入ることができます。
狭いので少人数で順番に入ります。中には係の人がいて、いろんな質問に答えてくれます。
はしごとエレベーターがありますが、月に1回くらいは定期点検で登るのだとか。係の人ははしごの方が使いやすいと言ってました。プロは5分くらいで上まで登るのだそうです。(普通の人なら20分くらいかかるかな?とのお話)
これがエレベーター。

(「停まっちゃうとめんどくさいので、はしごを使う方が好き」とのこと)
外にも係の人がいて説明してもらえます。パンフレットに書かれていることも、その場で説明を聞くとよく理解できます。ブレード(風車の羽根)はガラス樹脂でできてて、中国製。

発電機とシステムはデンマーク製、マストは韓国製なのだとか。
日本製も頑張ってほしいですね。
工事中の写真などもマストに貼られていて勉強になります。
これは発電機が入った「ナセル」。大型バスくらいの大きさがあるそう。

タワーの高さは78m韓国製で、3分割して運び、ここで組み立てたそうです。最下部には協力企業の名前が貼ってあります。上部はみなと横浜のイメージカラーのブルーの水玉模様。経年劣化で結構剥げてますが、横浜にちなんだ写真などもデザインされていました。
こういう風力発電機は耐用年数が17年。
ハマウィングは2007年にできたので2024年には一応17年になります。が、機械の劣化はそれほどでもなく20年くらいは使えそうなのだとか。その後どうしていくかは、我々横浜市民も関心持っておかないとですね。盛土があって芝生が生えているのですが、何だろうと思って質問すると、風車を建てる時に基礎のために掘った穴の土で、将来、この風車を撤去することになった時に埋め戻すためのものなのだそう。なるほど。そこまで考えているのですね。
現地滞在数十分で、またバスに乗ってみなとみらいの三菱重工ビルへ戻りました。
素晴らしい体験でした。

アクセス
- 施設名:ハマウィング(横浜市風力発電所)
- 住所:神奈川県横浜市西区みなとみらい5丁目瑞穂埠頭内
- Googleマップを載せますが、普段は瑞穂埠頭が立ち入り禁止なのでご注意ください
まとめ
普段は近づくことのできない風力発電所を間近に見学できる貴重な機会でした。 横浜の未来エネルギーを身近に感じられる、知的好奇心をくすぐる体験です。 興味のある方は、ぜひ横浜市のイベント情報をチェックしてみてくださいね!
見学会の開催については、以下の公式サイト(横浜市のホームページ)でご確認ください。
👉 ハマウィング公式情報はこちら
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